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【禁聞】教育の失敗?大学入試放棄者100万人

2014年06月17日

【新唐人2014年6月17日】近年、中国では大学受験を放棄する高校生が増え続け、今年は100万人が放棄しました。うち、大部分は海外留学と海外での就職を選択しています。評論家は、教育の失敗と、人材選抜の不公平が中国の人材流出の大きな原因であるとみています。

 

政府データによると、ここ5年、中国の大学入試希望者は減り続け、放棄率は10%、100万人に達しています。多くの省や市では募集計画が成り立たない現象が起きています。これだけではなく、合格しても入学しないケースも、各地で増え続けています。業界関係者によると、多くの高等職業学校や短大の入学放棄率は30%を超え、4年制大学では10%を超えています。

 

一方、この現象とは対照的に、高校生の海外留学率が毎年20%を超える速さで増加しています。教育部門の発表したデータによると、毎年入試を放棄する高校生のうち、経済的な理由や成績不良、直接就職する以外の高校卒業生、特に名門校の成績が優秀な生徒は、ほとんど海外留学を選択しています。

 

遼寧省沈陽市化学教師 董さん

「普遍的に見られる状況です。今 中国の学生の多くは海外留学を望んでいます。地元の有名エリート校を例に挙げると、トップ100人が世界の名門大学に合格していますが、大学入試の前から世界の名門校に受け入れられているのです」

 

中国の留学機関の調査によると、多くの生徒とその家族は、中国の教育には多くの問題が存在し、西側先進国とは大きな差があると考えています。大多数の家庭は留学を通して、わが子により良い教育を受けさせ、素養があり能力もある実用型の人材になることを期待しています。

 

遼寧省沈陽市化学教師 董さん

「中国の教育は全体的に世界から遅れています。例えば理系、機械工学や医学はもちろん、弁護士も国外では認められていません。この学歴を持って海外に行くと、最初からやり直しです。だから多くの人は教育制度の問題が原因で、留学を選択するのです」

 

カナダ・アカディア大学留学生 金さん

「全体的にやはり外国の教育の方が自由で、学術も自由です」

 

大学入試を放棄するもう一つの大きな原因は「大学入試不要論」です。近年、中国では大学生の就職事情が厳しいうえ、不公平な人材選抜制度も手伝って、高等教育に精力、財産、時間を費やすよりも、むしろ早めに就職したほうがいいと、多くの人が考えています。

 

遼寧省沈陽市化学教師 董さん

「入試放棄は必然的です。教育制度と社会制度が原因です。良い暮らしをしたいなら、特別良い家庭を持つか、家庭から支えられるかです。今『拼爹』(ピンディエ)という言葉がはやっていますが、家に力や技量があれば、あなたはその恩恵を受けるが、そうでなければ、今からおとなしく、就職したほうがまだましなのです」

 

首都師範大学教育科学院の元准教授、李元華(り げんか)さんは「大学入試不要論」や大学入試放棄の現象は、中国の教育が失敗していることを表していると考えます。

 

首都師範大学教育科学院元准教授 李元華さん

「今日の高等教育のいわゆる発展は数の増加だけで、人材育成をしていません。中共は高等教育の発展を金儲けの道具にしているのです。長い間、大学の募集拡大は実際は質を犠牲にして、高等教育の全面的な発展を追求するのではなく、金儲けの手段、産業の一種として行ってきました。だから今日 高等教育が発展した結果、様々な弊害が現れているのです」

 

中国の教育失敗は人材の流出を引き起こしています。大学入試放棄や海外留学に現れているだけではなく、多くのエリート留学生が卒業後、帰国せず海外に残ることを選択しているため、中国は人材流出数が世界で最も多い国となっています。

 

首都師範大学教育科学院元准教授 李元華さん

「海外の自由な環境はトップ人材の成長に適しています。公平に競争でき、自分の実力で成長できるチャンスがあるからです。一方 中共統治下では、金銭と権力の取引や腐敗汚職だらけです。だから本当に才能がある人が重用されるとは限りません。これらの人は自由社会へ出て、機会を求めるのです」

 

カナダ・アカディア大学留学生 金さん

「卒業後、海外に残る人が多いです。海外の競争は公平で、内密な取引が少ないからです」

 

専門家は、この先数年、中国ではさらに多くの高校生が入試を放棄し、さらに多くのエリートが海外へ出て行くだろうと予想しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/06/11/atext1115535.html (中国語)           

(翻訳/赤平 ナレーター/萩野 映像編集/李)

 

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