HOME > ニュースページ > 社会 > 詳細

中国 薬物氾濫の一方で迫害に利用される

2014年06月28日

【新唐人2014年6月28日】大陸メディアの報道によると、中国のある有名脚本家が覚せい剤の一種、アンフェタミンを使用したとして逮捕されました。近年、大陸では薬物の使用と密売が広がっています。しかし当局は、薬物を取り締まる一方で、この罪名を利用して人権活動家を弾圧しています。

 

2006年、「武林外伝」というドラマが中国で大ヒットし、最高視聴率を獲得しました。脚本を担当した陳万寧氏は、それ以来、テレビ番組に引っ張りだこになりましたが、26日、薬物使用で逮捕された姿が放映されました。

 

皮肉なことに6月26日はちょうど「国際麻薬乱用撲滅デー」でした。当局のデータによると、過去10年、登録された薬物使用者は105万人から258万人に激増し、そのうち、35歳以下の若者が75パーセントを占めます。しかし、登録されている薬物使用者は氷山の一角だと見られます。中国の薬物使用者は少なくとも1000万人を超えると言われるからです。

 

中国における薬物の最も主な出所は、国境付近と沿海地区です。例えば、広東省陸豊市には、有名な薬物村がいくつかあります。多くの村民が薬物製造で暴利を得ており、地元の警察は、密売人の後ろ盾になっています。

 

近年、当局は複数の薬物村を取り締まりましたが、闇で取引される薬物は、取り締まられた薬物の量をはるかに超えます。しかも、中共の官僚自体が薬物に侵されています。

 

国営メディアの新華網は、官僚による薬物使用が次々に暴露されていると伝えました。しかし、暴露された官僚はごく一部に過ぎず、それ以上に多くの官僚が、ひそかに薬物を使用しています。

 

これほど薬物が氾濫している一方で、これまで当局は薬物使用という罪名を人権迫害に利用してきました。

 

天安門事件の元学生リーダー、周鋒鎖さんは今年6月2日、ひそかに中国に戻り、天安門事件を悼もうとしたところ、「薬物使用」の容疑で警察に逮捕されました。

 

天安門事件の元学生リーダー 周鋒鎖さん

「捕まった理由が分かるだろと警官に言われました」

 

ある公開された資料によると、中国では多くの人権活動家が、薬物所持や薬物使用などの罪名で逮捕されています。薬物使用や売春、騒動の挑発などの罪名は、当局による人権弾圧の道具にされています。

 

薬物を使用した人が逮捕されず、薬物を使用していない人が逮捕されるという社会は、薬物よりも恐ろしいものに侵されているのかもしれません。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/06/28/a1119449.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

 

トップページへ