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【禁聞】南京大虐殺 「追悼日」制定の意図は?

2014年12月16日

 

【2014年12月16日】南京大虐殺から77周年を迎えましたが、中共当局は今年から12月13日を「追悼日」に定めました。メディアは大々的に報道し、習近平国家主席も式典に参加しました。突然、当局が「追悼日」と定めたことは、政治的な意図があると見られます。一方、中共によって餓死した数千万人の中国人にこそ、追悼するべきだとの声も聞かれます。

 

13日、「南京大虐殺記念館」では事件で死亡した同胞を悼むための式典が催されました。会場を訪れた習近平主席は演説を行いました。

 

南京の民主活動家 孫林さん

「友人によると、今回の追悼式典は当局も非常に重視しています。会場の周囲の建物は1週間前から窓を開けるのを禁じられ、どの階にも警官2人が配備されたそうです」

 

民主活動家の孫林(そん りん)さんは、当局が「追悼日」を制定したのは日本に圧力を加えるためだろうと分析します。一方、中共メディアは追悼日に関連する報道を大々的に展開し、日本には厳しい非難と警告を発しました。

 

「人民日報」は1937年12月13日、日本軍が当時の首都だった南京を占領したあと、6週間の間に約30万人の中国人を虐殺したことを取り上げました。

 

ネット作家 荆楚さん

「南京大虐殺の追悼は当然のことですが、公正さが必要です。かつて中共の兵糧攻めで、長春では30万人が餓死し、唐山地震では市民40万人が死にました。彼らも追悼すべきです」

 

資料によると1948年、中共の軍隊は国民党に守られていた長春を包囲し、兵糧攻めにしました。脱出を望む市民を外に出さなかったので、30万人以上が餓死しました。中共は、この人為的な大惨事について、「血を流さずに長春を解放した」と自画自賛しています。

 

ネット作家の荆楚(けいそ)さんによると、唐山地震のあと、中共は各国の救援をすべて拒んだため被害が拡大し、24万人が犠牲になり、16万人が体に障害を負いました。ネットには、「共産党は長春の兵糧攻めで30万人を餓死させ、政権樹立後も3000万人以上を餓死させた。彼らも悼むべきだ」とのコメントがあります。別のユーザーはブログに「30万を騒ぎ立て、3000万を無視するとは、偽の愛国主義者だ」と書いています。

 

荆楚さんによると、中共は1958年から1962年までの「大飢饉」で3000万人以上を餓死させましたが、追悼式典は行っていません。南京大虐殺だけ追悼するのは、民族間の憎しみをかきたてる当局の常套手段だと語ります。

 

北京時事政治ウォッチャー 華頗さん

「南京大虐殺や日本軍から受けた害は皆 忘れませんが、反右派闘争、大躍進運動、文化大革命などの被害は日本軍の害に勝るとも劣りません」

 

民主活動家の孫林さんは、南京大虐殺は世界大戦の中で起きた一方、多くの中国人は平和的な情勢で餓死したり、丸腰ながら装甲車や銃で殺害されたりしたと指摘し、彼らこそ国を挙げて追悼すべきだと述べました。

 

中共は表面上、日本を厳しく非難しますが、内心では日本に感謝しているようです。1964年7月10日、毛沢東は当時、社会党の委員長だった佐々木更三(ささき こうぞう)氏に対し、日本軍による中国侵略がなければ、中国共産党は政権を奪えなかったため、日本軍は中共の恩人であり、救世主であると漏らしています。1972年に日本と国交を結んだ際も、毛沢東は当時の田中角栄首相に、日本が侵略戦争を起こさなければ、中共は蒋介石に勝てなかったので、日本への戦争賠償は求めないと述べました。そこで、南京大虐殺の追悼日制定は、政治的な意図があると考えられます。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/12/15/a1161345.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/萩野 映像編集/李)

 

 

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