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【禁聞】「米国士官学校が雷鋒に学ぶ」偽ニュースで34年間中国人を洗脳

2015年01月10日

 

【新唐人2015年1月10日】1981年、中国ではアメリカの陸軍士官学校が中共解放軍の模範軍人「雷鋒」を手本にしているというニュースが報道されました。この報道はそれ以来、中共の洗脳道具として長年使われてきました。しかし、34年過ぎた今、記事を書いた作者が、このニュースは実は西洋のエイプリルフールの冗談で、うそのニュースであったと謝罪しました。

 

34年前の1981年、「アメリカ陸軍士官学校が雷鋒に学ぶ」という記事が中国人を熱狂させました。

 

この記事によって、多くの中国人が雷鋒を手本とするアメリカ人を一目見ようと、ウェストポイントの陸軍士官学校を訪れました。学校側は何度も噂を否定しましたが、効果はありませんでした。

 

1月4日、中共官製メディア「新華社」の元記者、李竹潤(り ちくじゅん)さんがブログに驚きの事実を書き込みました。「1981年のエイプリルフール、ある外国メディアが陸軍士官学校で雷鋒を手本にしていると伝えた。私は何も考えず、この情報を文章に書きいれた。1997年になって、雑誌「読書」で虚言を暴く李慎之の文章を読んで、初めて自分が騙されたことに気づいた」

 

李さんによると、文化大革命の影響を受け、当時新華社の多くのニュースは真実からかけ離れ、誇張されていたため見るに堪えなかったそうです。そこで李さんは西側の報道理論と書き方を学ぼうと決心します。エイプリルフールの4月1日、「UPI通信社」のある報道に目が留まりました。陸軍士官学校では学生たちが雷鋒を手本にしているだけでなく、雷鋒の像まで建てられているとのことでした。李さんはこの情報を元に記事を書きました。しかし、この文章は西側メディアがエイプリルフールに合わせて書いたうそのニュースだったのです。

 

フリーライター 朱欣欣さん

「官製メディアは中共の目的に合わせて、ニュースを選びます。中国を称えるものや中共の業績を称えるものは他人の口を借りて、自分を持ち上げるのです。また多くの時は西側の報道を借りて、西側をけなします」

 

1月7日、「解放軍報」は雷鋒の写真がかつて陸軍士官学校の教室に貼られており、それを証明したいと報じました。これに対し、ネットユーザーらは、「エイプリルフールの嘘ニュースだというのにまだ騒いでいる!恥ずかしい」と呆れています。

 

「雷鋒」は、中国では誰しもが知っている人物です。「素晴らしい人格者」の代名詞として、数十年来、中国人を騙すのに使われてきました。

 

あるネットユーザーは、「人助けをする人を称えるのは間違いではないが、事実を誇張して一人を過大評価するのは必要のないことである。虚言は一旦暴かれると、逆効果になる」と指摘しています。

 

ネット作家 荆楚さん

「毛沢東は『雷鋒に学ぼう』運動を発動し、遠回りして、全国の人民を弄んだのです。毛はなぜ雷鋒に学ぶよう、呼びかけたのでしょうか?それは雷鋒が彼の『ゴミ著作』を讃えたからです」

 

雷鋒は解放軍の模範兵士として偶像に祭り上げられましたが、1962年、わずか22歳で亡くなりました。解放軍に入隊してから亡くなるまでの953日の間、彼は670枚もの写真を残しています。数え切れない餓死者が出ていたあの時代に、これはどうのようにして実現できたのでしょうか。雷鋒のために写真を撮った張峻(ちょうしゅん)氏と季增(きぞう)氏は、当時の政治的需要に応じて、上司に指示されて創作した作品であるとメディアに述べました。

 

例えば、雷鋒が車の運転席で「毛沢東選集」を読んでいる写真と短機関銃を握って立っている写真などは、いずれも当時の政治的需要に合わせて、ポーズを決めて撮った作品だそうです。

 

ネット作家 荆楚さん

「汽車に乗っている時、窓の外の木や建物が動くのを見ると、汽車が動いているのがわかります。今の中央宣伝部は汽車で写真を撮るときは黒布で窓を隠し、ディスプレーで窓の外の景色を再現します。このようにすると、汽車が太平洋に入ったとしても、中の人は何もわからないのです」

 

ネット作家の荆楚(けいそ)さんは、虚言は中共の政権維持のための手段であり、多くの真実は報道してはならないと語ります。例えば、政治的異見者や陳情、宗教迫害などに関することは報じてはならないのです。

 

ネット作家 荆楚さん

「故に『自由門』『無界』などのネット封鎖突破ソフトを開発した人は、大きな徳を積んでいます。中国の文明と進歩のために大きな貢献をしています。全国の人民は彼らに感謝すべきです。これらのエンジニアは偉大です。彼らは技術をもって、共産党の多くの虚言を崩しましたから」

 

中共独裁体制は人々の言論と思想の自由を厳しく制限し、西側のネット情報のほとんどを遮断しています。

 

アメリカの中国人が立ち上げたIT企業「動態網」が開発した、フリーソフト「フリーゲート(自由門、FREEGATE)」は、中共が巨額を投じて作り上げた検閲システム「グレート・ファイアウォール」の封鎖を突破し、外部の自由世界へアクセスできるよう中国国内のネットユーザーを手助けしています。「フリーゲート」は今や中国だけでなく、世界中の独裁国家で愛用されています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/01/09/a1167464.html  (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/萩野 映像編集/李)

 

 

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