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【禁聞】「タオバオの6割が偽物」 アリババ叩きの始まりか

2015年01月31日

【新唐人2015年1月31日】中国国家工商総局は近日、2014年下半期の通販サイトを抜打ち調査した結果、商品の純正品の割合は6割にも満たないと発表しました。中でも登録者が5億人を超える「タオバオ」は、偽物が62.75%に達していると名指しで批判しました。では、当局はなぜ突然、アリババ傘下のタオバオを叩き始めたのでしょうか。

 

1月23日、国家工商総局は昨年8月から10月までの通販サイトに出品された商品に対する抜き取り調査結果を発表しました。結果、92項目の商品のうち、純正品は54項目で割合は58.7%でした。「偽物の販売は決してしない」と宣言していた淘宝(タオバオ)も51項目の抜取調査を受けましたが、純正品はわずか37.25%でした。一方、業界の検査結果によると、タオバオで販売されている化学肥料などの農業物資の純正品の割合はわずか20%だそうです。また、同じように抜き取り調査された4機種の携帯電話は全て偽物でした。

 

電子商取引大手アリババグループの創業者で会長のジャック・マー氏は、昨年11月の世界インターネット大会で、「タオバオに偽物は無い」と宣言したばかりでした。わずか2か月後、当局はデータをもってこの発言を覆し、マー氏に平手打ちを食らわせました。

 

北京の雑誌『国情内参』首席研究員 鞏勝利さん

「ジャック・マー氏が受けたこの種のことは中国では必然的な結果です。コカ・コーラなど米国の国際企業は基本的に皆 中国で模倣品が製造されています。中国は一党制の政府なので、この環境には大きな盲点があります」

 

当局はさらに、「千源閣数碼城」、「童玩新世界玩具店」、「楽高収蔵站」および「貴族粉黛」などタオバオに出店している店の名前まで挙げ、これらの店に気をつけるよう促し、ネットショッピングの問題点を指摘しました。

 

中共当局に突然やり玉に挙げられたタオバオに、注目が集まっています。実際、中国羽毛工業協会が先月、アリババ傘下の通販サイト「タオバオ」と「Tモール(天猫)」で抜き取り検査を行ったところ、ダウン製品38着のうち、わずか9着が合格し、合格率は23.7%でした。同協会は不合格の商品について「防寒機能を果たせないばかりでなく、アレルギーやぜんそくなどを引き起こす恐れがある」と指摘しました。

 

毎年1月にスイスで開かれる世界経済フォーラム「ダボス会議」に李克強首相も出席し、1月21日午後、演説を行いました。会議には世界各国の政界の要人や経済界の重鎮が出席し、ジャック・マー氏もその中の1人でした。

 

中国の「第一財経網」は、『李克強はダボス会議でなぜジャック・マーと握手しなかったのか』というタイトルの文章を掲載し、このように伝えました。「演説を終えた李克強首相は、演壇から降りると一列目の来賓に挨拶をした。マー氏も一列目の席におり、握手を待っていたが、李首相はマー氏のところまでは行かず、向きを変えて行ってしまった」

 

この報道はのちに削除されました。

 

北京時事政治ウォッチャー 華頗さん

「ジャック・マーの周りの背景は非常に複雑で、彼の会社には多くの特権階級が関わっています。その彼らが習近平の攻撃対象なのです。李克強もマーを気に入っているものの、放棄せざるをないのです。だから今回 李克強はダボスの会議でマーと握手もしなかったのです。しかも今回国務院の政府工作報告座談会にもジャック・マーは招かれていません」

 

昨年7月、アメリカのニューヨークタイムズ紙はアリババグループには深い政治背景があり、多くの株主が中共官僚の二世であると報じました。

 

報道によると、アリババの株式は主に中国政府系ファンドおよび、中国の三大投資会社であるボーユー・キャピタル、CITIC(シティック)キャピタル、およびCDBキャピタルに販売されています。この三社の経営陣の中には中共高官の子息も多く、これらの高官はいずれも2002年以降に政治局常務委員を務めていました。

 

また、アリババの共同経営者の中に、江沢民の孫・江志成(こうしせい)や、現政治局常務委員・劉雲山の息子、劉楽飛(りゅうらくひ)などがいることも明らかになっています。

 

ジャック・マー氏は近年家電メーカー「ハイアール」や中信21世紀、テレビドラマや映画の製作を手掛ける「文化中国伝播集団(チャイナビジョン・メディア・グループ)」などを次々買収していますが、その背後にも太子党の影がちらついており、中共の元老・王震の息子の王軍、曾慶紅、江沢民等の一族とかかわりがあると言われています。アリババグループのオンライン決済会社「アリペイ(支付寶)」も、事実上は江沢民の孫である江志成に牛耳られていると伝えられています。

 

雑誌『国情内参』首席研究員 鞏勝利さん

「マーの資本力は最も強大で、『大トラ』は彼をあてにしているこれもあり得ることです。中国では有名企業は皆官僚と繋がっています。つまり党政とつながりのない企業は大きくなれないのです」

 

習近平のトラ狩りで江沢民一派の顔ぶれが次打ち落とされていくなか、アリババとマー氏の運命の行方が、注目されています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/01/28/a1172606.html(中国語)           

(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

                                                      

 

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