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専門家「中国経済減速はすでに制御不能」

2015年06月06日

【新唐人2015年06月06日】中国の李克強首相は今年度のGDP成長率目標を7%に設定しました。元北京大学経済学教授、夏業良(か ぎょうりょう)さんは、中共当局がGDP成長率の目標を引き下げたのは、経済衰退がすでに制御できなくなったためだと指摘しています。

 

米ケイトー研究所客員研究員 夏業良氏

「当局が進んで引き下げたのではなく、引き下げざるを得なかったのです。当局はもう経済衰退をコントロールできなくなっています」

 

李克強首相は3月の全国人民代表大会において、質を保障する為に今年のGDP成長率目標を7%に引き下げると発表しました。元北京大学経済学教授、夏業良さんは台湾で行われた中国政治経済座談会において、中国がGDP成長率の目標を引き下げたのは、中国経済の減速がすでに政府がコントロールできる範囲を超えたからだと述べました。

 

米ケイトー研究所客員研究員 夏業良氏

「一部の指標、例えばPMIやマイクロ経済景気指数は企業家が将来を楽観視していないことを表します。多くの企業家が海外に資産を転移し始めています。資本逃避といいます」

 

過去5年間で中国からアメリカに移された資本は3兆ドルに達しており、この先5年はさらに増えるだろうと、夏さんは予測します。しかし、資本逃避を除いても、中国の地方政府の債務と財政収入を比較してみると、問題はさらに深刻だと述べます。

 

米ケイトー研究所客員研究員 夏業良氏

「公共財政収入の角度から見ると、今年の収入増幅は明らかに下がっています。特に東北地区は財政収入がマイナスになっています」

 

2015年1月から4月までのマクロ経済データによると、東北地区の公共財政収入の成長率はマイナス23.28%。うち遼寧省はマイナス30.44%、黒竜江省はマイナス20.74%です。財政収入の減少に伴い、中国の各地方政府の債務も増え続けています。アメリカのコンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーのデータによると、2014年、中国の債務はGDPの282%で、アメリカよりも高い数字となっています。

 

米ケイトー研究所客員研究員 夏業良氏

「中国では小中学校で、さらには大学の授業の中でも先生はいつも言っていました。『米国は世界で最も貧しい国である』と。債務が多すぎて、200年経っても返済できないと言っていました。しかし、何年も経ちましたが、どちらが裕福でどちらが貧しいのでしょうか」

 

夏さんは、中国経済は現在厳しいシステミック・リスクと危機に直面していると指摘します。ここまで来てしまったら、どのような技術的手段を使ってもすでに手遅れで、中国当局は改革のチャンスをすでに逃したと述べました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。    

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/06/03/a1200874.html (中国語)         

(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

 

 

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