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天津化学物質汚染 十キロ以内は危険

2015年08月27日

【新唐人2015年08月27日ニュース】

 

天津の爆発事故で、有害物質の流出など、民衆が最も注目している問題について、中国政府からのはっきりした説明はまだありません。先日、爆発中心付近の川岸では魚の大量死が確認されており、10キロ以内は非常に危険であると専門家は警告しています。

 

オーストラリアのクイーンズランド大学の化学の専門家謝衛国(しゃ えいこく)氏は、「魚の大量死や樹木の枯死」は爆発と関係があるとみています。

 

豪州クイーンズランド大学主任研究員 謝衛国氏

「なぜ魚が死んだのでしょうか?実は(当局は)はっきりした説明をしていません。『熱死』などは受け入れられません。なぜ以前はなかったのでしょう?シアン化ナトリウムは劇薬なので、100ミリグラムで死に至ります。酸と混ぜるとシアン化水素(青酸ガス)が生成されます。また雨により拡散範囲が広がり、地下水に浸み込み、海や川へ流れます。大量の水で希釈されても、毒性は非常に強いものです」

 

政府の発表によると、爆発が起きた倉庫には、酸化物、可燃性の高い物質や猛毒を含むものが40種以上保管されています。事故警戒区内のシアン化物汚染は非常に深刻で、測定点19か所でシアン化物が検出され、うち8か所が基準値を大きく超えています。

 

一方、当局環境保護部応急センターの田為勇(でん いゆう)氏は、基準値を超えたシアン化物の汚水は、すべて事故区域内でブロックされ、処理せず、基準値に達していない水は、外部に排出していないと説明しています。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

 

ところが、中国紙『新京報(しんけいほう)』は13日、現場の下水溝からシアン化ナトリウムが検出されたと報じており、シアン化ナトリウムがすでに外部に流出した可能性が考えられます。

 

豪州クイーンズランド大学主任研究員 謝衛国氏

「汚染中心から10キロ以内は危険だと思います。10キロ以上離れたところまでは、まだましかもしれません。シアン化ナトリウムの様な劇薬の多くは水で希釈できず、微量でも死に至ります。死に至らない量でも、人体に蓄積すると器官に影響し、胎児の奇形などを招きます。動物や植物に直接ダメージを与え、生態系に大きな被害をもたらします」

 

また、謝衛国(しゃ えいこく)氏は、中国当局が事実を公表しないため、爆発地区の住民は、自分たちがすでに危険な環境に置かれている事を知らないかもしれないと指摘しています。

 

豪州クイーンズランド大学主任研究員 謝衛国氏

「現在 周辺の住民は情報を得ることもできず、防護もしていません。多くの危険物は皮膚に浸透しやすく、呼吸で接触してしまうので防護は困難です。化学物質が1種類ではないので、どれほどの危険性があるのでしょうか?空気、土壌、水が汚染されるのでは?空気と水は人が直接触れるので、防護は難しいのです」

 

また、謝衛国氏は、中国当局が一日も早く、化学物質漏えいの実情を公表し、応急システムを立ち上げ、天津市民を援助することを呼びかけました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。 

 

http://www.ntdtv.com.tw/b5/20150822/video/154770.html(中国語) 

(翻訳/赤平 ナレーター/水田 映像編集/李)

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