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米AP通信社5年ぶり 高智晟弁護士独占インタビュー

2015年10月06日

【新唐人2015年10月6日ニュース】

米AP通信社は9月24日、今年初め5年ぶりに行った中国の著名な人権派弁護士高智晟(こう ちせい)氏へのインタビューを公開しました。高弁護士はふたたび受けた拷問を証言しましたが、自分の信念は変れないとし、神に与えられた使命を果たすために、中国を離れない決心を明らかにしました。

 

高智晟弁護士

「中国共産党の独裁政権は監獄と同じです。共産党とは共存することができないとわかりました。共産党がある限り私の自由はないと、彼らは私に言い続けていました。私はこう答えました。きっと大きな自由を得ることができる。きっとそうなります」

 

2015年の初め、「中国の良心」と呼ばれる高弁護士は、5年ぶりにメディアのインタビューに答えられるようになり、迫害の詳細を証言しました。高弁護士は、執筆中の2冊の本を完成し、原稿が国外に届けられるまでは、インタビューの内容を公開しないよう求めました。現在原稿が安全に届けられたため、インタビューが公開されました。

 

高智晟弁護士

「共産党の監獄で犯人の規律違反に対する一番重い処罰は『禁固』という刑罰です。法律上では15日を超えてはいけないが、私は3年間もこの刑罰を受けました」

 

2006年、高弁護士は「国家転覆扇動罪」で懲役3年、執行猶予5年の判決が言い渡され、執行猶予期間中にも頻繁に不法の拘束と拷問を受けました。2010年4月、 AP通信のインタビューで頭に袋を被せられ、拷問を受けたことを暴露すると、翌日再び不法に拘束されました。「今度は顔に電気棒を当てられるなど、前よりもっと酷い拷問を受けました。その時は本当に魂が体を離れたかのように感じました」と、当時のことを語りました。

 

高弁護士は、監獄で拷問をした者はまさに2007年に拷問を実施した人達であり、彼らの悪事が暴露されたにも関わらず、今も何の処罰も与えられていないと、語りました。

 

高智晟弁護士

「彼らは私を見るとこのように言いました。『おまえとまた会えるということは、おまえが書いたものは、何の役にも立たなかったということだ。共産党は俺らのようなものに頼っているから』とあざけるように言い放ちました」

 

このような邪悪に対し、高弁護士は全く恐れませんでした。

 

高智晟弁護士

「一回目に拷問を受けた時は、本当に怖かったのですが、2回目はもう怖くなくなりました。なぜでしょうか、恐れても何にもならないということを悟ったからです。恐れることは却ってさらなる迫害を招くだけだとわかったからです。それを悟るようになると、恐怖感はもう存在しなくなるのです」

 

高弁護士は、拷問を実行する人は実は、極度なパニック状態に陥っていると述べました。拷問が夜中の3時まで続き、警察官も汗みどろになり少し休憩を取ろうとしているところ、地面に倒れている高弁護士は、1分も経たないうちに眠り込んでいました。

 

高智晟弁護士

「彼らは私の頭を蹴り、『俺たちはこんなことした後は3日間も眠れないのに、おまえはこんなになっても、すぐ眠れるなんて』と言いました。私は『これは人間とけだものの違いだ』と答えました」

 

その後、高弁護士への迫害は肉体から、精神へと切り替わりました。監獄の部屋の中に高音スピーカーが設置され、洗脳するための放送を流しつづけられました。このような日々は2年程続きました。

 

高智晟弁護士

「このようなことは私にとって、何でもないのです。人の信念の強さは無限大だからです。しかし意志が固いだけでは心は強くはなりません」

 

高弁護士は拷問する警察官に、自分の心には無限の空間が広がっていると言いました。

 

高智晟弁護士

「あなた達は目を閉じると、闇しかないですが、私は目を閉じると光にあふれています」

 

高弁護士は監獄の劣悪な環境のために健康状態がかなり悪くなりましたが、「どんな卑劣な手段をつかっても、自分の信念は変わらない、同情の目で見ないでほしい」と言いました。9年の間、高智晟弁護士は人々に忘れられることなく、ますます多くの人たちに尊敬されるようになりました。

 

ニューヨーク大学 Jerome Cohen教授

「高智晟弁護士が人々に忘れられるのではないかと心配しました。彼は中国の優秀な人権派弁護士で、勇敢で正直で素直な人なのです。しかし、非常に残酷な迫害を受けています」

 

中国の人権派弁護士 李向陽さん

「高智晟弁護士はとても強い人で、彼の魅力的な人格とパワーに心が打たれ、尊敬しています」

 

アメリカにいる家族に思いを馳せていますが、高弁護士は中国に残ることを決めました。彼は子供たちに「いつか中国で一家団欒ができると信じている」と手紙を書きました。

 

高智晟弁護士の妻 耿和さん

「主人が息子に物語を読み聞かせた時、『他のお父さんのように、そばにいてあげられなくて申し訳ないが、お父さんは多くの中国人と中国の子供たちを愛しているため 、ここに残らなければならない』と言いました。主人はこれは自分の使命だと考えたのです」

 

残酷な迫害を受けても、被害者のために声を出す勇気を失っていない高弁護士。彼は最近の感想文の中で「法輪功学習者たちと同じような拷問を受けて、初めて彼らに対する迫害はどんなに残酷なものであったのかが分かった」と書いています。高弁護士は本の中で、中国共産党による独裁統治は2017年をもって終了すると予言し、これは神様からのメッセージだとコメントしました。息子に贈る本の中には、この家族に起きたことや父親としての想いなどが書かれています。

 

AP通信がインタビューを公開した24日の午後、高弁護士の自宅は数名の警察官に家宅捜索されたとの情報があり、その後、兄の家で安否が確認されましたが、警察官らが厳しい監視をしていたそうです。しかし、これらのことは気にせず、高弁護士は、「大きな自由を迎えるその日がきっとくる」と確信しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2015/09/27/a1226245.html(中国語)

(翻訳/吉田 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

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