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中国 出生率が1.047にまで低下

2016年11月05日

【新唐人2016年11月05日】

中国政府がこのほど発表した人口調査の結果によると、中国の出生率は期間合計特殊出生率の半分にも及ばないことが判明し、専門家を驚かせています。政府は「一人っ子政策」を緩和しましたが、なぜ出生率は依然として減少しているのでしょうか?人口減少は今後の中国にどのような影響を与えるのでしょうか?

 

報道によると、10月出版された『中国統計年鑑2016』は、2015年に約567万人の出産年齢女性に対して行った調査結果を発表しました。この女性たちが昨年中に生んだ子供は17万5309人で、そのうち9万3000人が第一子、6万9700人が第二子、1万2500人が第三子以上で、出産年齢女性の合計出生率は1.047でした。

 

これは政府が目安に掲げていた1.6、或は2010年の出生率1.18よりも低く、合計特殊出生率の2.1の半分にも及びません。

 

米ノースカロライナ大学教授 謝田氏:「住宅や教育費、医療費など物価が高騰している現代において、若者は住む家さえもなく、子どもを産むことすら難しい状況にあります。」

 

若者の人口減少に伴って年金納付者も減少しています。中国は高齢化社会が加速化しており、高齢者の問題が深刻化しています。

 

深セン市にある現代社会観察研究所の劉開明所長は、現在の中国人のほとんどが1950年以降に生まれ、1988年のピークを迎えた後は減少傾向にあり、今後30年で人口は相変わらず多いままだが、高齢化が深刻な問題となるだろうと分析しています。

 

深セン現代社会観察研究所所長 劉開明氏:「今後30年で高齢化をめぐる問題は深刻化するでしょう。労働人口は増えずにどんどん減少し、経済全体やすべての業種が影響を受けるでしょう。」

 

2010年に中国の出生率が1.18にまで落ち込んだ時、人口学研究者の劉忠良氏が、中国の人口が激減すると警告しました。劉氏は、出生率が1.2、平均寿命が80歳で変わらなかった場合として計算を行い、中国の人口が2030年以降30年毎に45%減少すると分析し、2300年には600万人にまで減少すると述べています。

 

深セン現代社会観察研究所所長 劉開明氏:「任意による出産を続けた場合、2.1の出生率にまで回復することは困難です。出産推奨に方向転換すべきです。」

 

政府が今でも第三子を産んだ若い夫婦を厳しく取り締まり、出産規制政策を行っていることは現実からかけ離れていると、劉氏は指摘しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/11/02/a1294444.html(中国語)

(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)

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