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中国の臓器狩り疑惑 抜き打ち調査を拒否

2017年02月12日

【新唐人2017年2月12日】

バチカンで2日間にわたって行われた「違法な臓器販売に反対する国際サミット」で、中国の移植システムは不透明であり抜き打ち調査を行うべきだとの専門家の指摘に対し、中国側の代表はこれを拒否しました。一方、中国の移植システムについて最もよく知る政府職員の鄭樹森(てい じゅしん)が、臓器の提供源が不明であることを理由に、権威ある医学誌への投稿を永久に拒絶されました。

 

ローマ教皇庁科学アカデミーか主催した「反臓器売買サミット」では、中国が政府ぐるみで行っている違法な臓器移植を厳しく追及する意見が相次ぎました。

 

イギリスのBBCの報道によれば、イスラエルの移植学会主席のヤコブ・ラヴィ氏はWHOに対し中国における臓器移植に関する抜き打ち検査を行い、ドナーの家族にインタビューを行うことを認めるよう求めました。

 

中国の臓器供給システムの責任者である王海波はこの要求を拒絶しました。

 

また、米国カリフォルニア大学医学センターのダニーロ・ウィッチ博士は、もしも中国が囚人の臓器を移植に使用していないのであれば、直接声明を行うべきだと述べましたが、王海波は、中国では移植に従事する組織やスタッフが多すぎて「完全に把握するのは難しい」と答えました。

 

過去10年間に、国外の専門家が数千ページに上る調査報告をまとめ、中国では法輪功学習者など良心の囚人から生きたまま臓器を強制摘出していると指摘しました。

 

中国における臓器移植について最もよく知る政府役人の黄潔夫(こう けつふ)は、サミットで2枚のスライド写真と「非常に少ないデータ」(AP通信)を示し、非難の声に反駁したということです。

 

また、中国の移植担当官の鄭樹森の論文が国際肝移植雑誌への掲載を永久に拒絶されることになりました。

 

6日発行の『サイエンス』は、『国際肝移植雑誌』が鄭樹森が投稿した論文で、臓器の提供源について詳細な証拠を提供する規定を守るよう求めたのに答えなかったため、論文の掲載を取消す上永久に同誌への投稿を禁ずるとの声明を発表したと報じました。

 

鄭樹森はかつて中国臓器移植大会の主席を務めましたが、昨年8月に香港で行われた国際移植大会でも、臓器の提供源が不明であるのを理由に論文が拒絶されました。

 

過去15年間で中国の臓器移植手術が急増している反面、死刑囚の数は減少しています。政府は今に至るまで詳細なデータを明らかにしておらず、臓器がどこから来たのか説明していません。昨年米議会で可決された343号決議案では、多くの法輪功学習者が臓器強制摘出の被害者となっていると明らかにした詳細なレポートが示されました。

 

鄭樹森は浙江省で法輪功弾圧を行った協会の副理事長を務めた過去があり、鄭樹森が使用した臓器の提供源が何なのか、疑惑がもたれています。

 

時事評論家・文昭氏:「バチカンが中国の政府役人をサミットに招請した目的は、両国の国交を結びたいからです。危険な駆け引きであるだけでなく、宗教の抹殺を最終目的とする政権と国交を結んでも、中国でカソリック信仰を広めることはできません。教会は世俗的な政権ではありません。教会は、大衆が道徳の模範として期待を寄せる基礎の上に拠って建つものであり、今回のような行動はその基盤を自ら覆すようなものです。」

 

世界的な医学の権威であるアーサー・キャップラン教授ら11名の医学論理の専門家は、バチカンに対し連名で、「中国政府が良心の囚人を含む死刑囚の臓器を摘出していることは証拠によって明らかである」と表明した書簡を送りました。さらに、「いかなる外国の権威機構も、たとえ間接的にであっても、中国のプロパガンダに与し、道徳に反する臓器移植行為を美化することがあってはならない」と指摘しました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。               

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/02/09/a1310750.html(中国語)

(翻訳/白白 映像編集/李)

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