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クリントンに政治献金した華人が中国による暗殺恐れ告発

2017年03月02日

【新唐人2017年3月2日】

イギリスのメディアはこのほど、中華系米国人ビジネスマンの鐘育瀚(しょう いくかん)氏が1996年に中国政府の指示で米大統領選挙中に不正献金事件が発覚した後に命の危険に晒されていたことを報じました。事件から20年後、大統領選挙をめぐる献金スキャンダルが再び注目を集めています。

 

英国紙『デイリー・メール』は歴史学者のウェイド・デイビス氏からあるビデオを入手しました。そのビデオとは1999年に撮影されたもので、中華系米国人ビジネスマンの鐘育瀚氏をテーマとしたものです。

 

鐘育瀚氏:「なぜ献金者には罪があり、受領者は無罪なのか。」

 

鐘育瀚氏(しょう いくかん)は1994年から1996年にかけて米国の民主党全国委員会に対し36万6000ドルを献金し、ホワイトハウスを50回以上も訪問しました。この献金額は彼の収入を大幅に超えており、メディアに疑惑を報じられ、米議会や司法省が調査に乗り出しました。

 

鐘育瀚氏は米議会で行われた証人喚問で、中国人民解放軍の少将だった姫勝徳(き しょうとく)から30万ドルを受け取ったことを認めました。姫勝徳は当時のクリントン大統領を気に入っていると語り、クリントン大統領や民主党にお金を贈ってもよいと述べたと証言しました。

 

ハーバード大学研究員・楊建利氏:「アメリカには政治献金に関する規則があり、外国人からの献金は固く禁じられています。なぜ1996年の事件が大騒ぎになったのかと言えば、外国から政治献金を受けたからです。」

 

姫勝徳はかつて中国人民解放軍総参謀部情報部の副部長を務めた人物です。

 

台湾出身の鐘育瀚氏は自分は中国のスパイではなく、スケープゴートにされたと考えています。

 

『ワシントン・ポスト』は、鐘育瀚氏が米政府の捜査に協力している期間中、姫勝徳と関係がある呂という男から、喋らずにいれば鐘育瀚氏と家族は安全だと脅されていたと報じました。

 

ハーバード大学研究員・楊建利氏:「視野をさらに広げて分析してみましょう。1989年の天安門事件以降、アメリカとヨーロッパは中国に対し経済制裁を行ってきました。困窮した中国政府は状況を打開しようと、買収という常套手段を使ったというわけです。ですがやり方があまりにも稚拙だったためにすぐにバレてしまいました。今ではやり方はかなり向上し、発覚しにくくなりました。」

 

鐘育瀚氏は1999年にこのビデオを撮影し、密かに家族や親戚、友人たちに渡していました。暗殺の危険に晒されていることを明らかにしたこのビデオが、命綱となることを願ったのです。ビデオをメディアに提供したデイビス氏は最近出版した著書の中で、中国政府が長期に亘って献金を通じて米国の政治に干渉してきたことを告発しています。

 

ハーバード大学研究員・楊建利氏:「中国が経済発展を遂げた後、中国政府は世界の覇権を握ろうと画策してきました。さらには自国の政治イデオロギーを世界各国に輸出しようとしています。中国政府と経済的な繋がりを持ったが最後、それが米国の政治要人であれば、中国共産党政権が世界で拡張するのに有利な政策を取るよう仕向けられます。」

 

鐘育瀚氏が行った献金は後に民主党から全て返還されました。しかし昨年の大統領選挙の最中、クリントン基金が外国政府から4200万ドルを超える献金を受けていたことを米メディアが暴露しました。この献金の中には中国人民大会代表の王文良(おう ぶんりょう)の200万ドルも含まれています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。              

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/02/28/a1313670.html(中国語)

(翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

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