HOME > ニュースページ > 経済 > 詳細

中国が各国で急速に進めるハイテク企業の買収に警戒せよ【禁聞】

2017年04月30日

【新唐人2017年4月30日】

中国の「トロイの木馬」がアメリカの軍事工業企業に侵入してきたと報じられています。アメリカ国防総省は調査報告書を発表し、中国が軍用に提供できる技術を有する企業への投資を急速に行っているとして、米政府はこうした技術を中国に移転させないよう厳しく取り締まらねばならないと指摘しました。

 

『ヴォイス・オブ・アメリカ』は4月11日、過去6年間で中国航空工業集団がアメリカの航空機製造企業や航空機部品生産企業を次々と買収していると報じました。2011年には同集団は子会社を通じて小型航空機メーカーのシーラス・エアクラフトの100%の株を購入し、同社を買収しました。2015年、シーラスはテネシー州での工場建設を申請し、同州の許可を得て、同州にあるオークリッジ国立研究所で同研究所と共同研究開発を行うようになりました。この研究成果は中国へと移転された可能性があります。

 

『中国事務』編集長 伍凡氏:「どの州も雇用や製品輸出の問題を抱えています。中国はあらゆる手を尽くして相手のニーズを満たし、徐々に入り込んできて、最後には重要な組織にまで浸透するのです。また、非常に小さな部品製造会社も標的です。これらの部品は軍艦や航空機、弾道ミサイル、核兵器などに使われるもので、ここでも徐々に浸透しています。」

 

オークリッジ国立研究所はアメリカの3Dプリンター技術の先駆けであり、F-35戦闘機の開発にもこの技術が使われています。コンサルタント会社ポインテ・ベロのエグゼクティブ・ディレクター、グレッグ・レベスク氏は『ヴォイス・オブ・アメリカ』の取材に対し、3D プリンター技術も中国航空工業集団が獲得を急ぐ技術だと述べました。中国国防科技工業局が2015年に発行した「軍事用技術の民間への転用推進リスト」には3Dプリンター技術が含まれています。

 

在米中国語メディア『中国事務』編集長 の伍凡(ご ぼん)氏は、中国はアジア太平洋地域での勢力を固めるため、アメリカを西太平洋からハワイへ追い出そうと企んでおり、それには経済と軍事が要であると指摘しています。

 

『中国事務』編集長 伍凡氏:「中国は経済力は高まったものの、高度な科学技術がありません。自国で開発するには遅すぎるので、自分たちが欲しい技術をアメリカや世界各国で金で買い求めています。その手段はまずダミー会社を設立することで、アメリカ人を使って設立することもありますが、金の出所は中国です。」

 

報道は、シーラスがオークリッジ国立研究所に入る許可を得られなくても、シーラスの航空機からたくさんの価値あるデータを入手できると指摘しています。

 

中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利氏:「全株取得で買収すれば、その企業の技術の機密は保つことができませんし、技術障壁も存在しなくなります。航空機や宇宙開発、空母などに関する中国の技術はアメリカと雲泥の差があります。だから、これらの企業を買収するのです。」

 

『ニューヨーク・タイムズ』は4月7日、アメリカ国防総省のある報告書を報じました。それによると中国は人工知能や自動運転車、ロボットなどの開発を行う新興企業に対し積極的に投資を行っていると言います。また、中国政府は企業に対し「中米戦略競争において中国が勝つこと」を目的とした投資を行うよう奨励する一方、投資は資金の出所が分からないように、目立たないように行うよう求めているとのことです。

 

中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利氏:「親会社が中国企業の北欧のある企業が、アメリカ企業を買収しました。バックに中国企業があることはよく分からないようになっているため、非常に危険です。アメリカ政府はこの危険性をよく認識しなければなりません。」

 

中国金融シンクタンク研究員、鞏勝利(きょう しょうり)氏はまた、中国が海外の先端技術企業にどんどん浸透しているものの、アメリカの法をかいくぐることは簡単ではないとも指摘します。

 

中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利氏:「アメリカの法律は健全なので、中国の企業による米企業の買収について、議会や上下両院に訴えられることもあります。アメリカの司法省や商務省が財団を訴えた時のように、捜査が行われれば、簡単に化けの皮がはがれるでしょう。」

 

報道によると、トランプ政権はこのほど破産申請を行った東芝傘下のウェスティングハウス・エレトリックを保護し、同社の核関連技術が中国の手に渡らないよう手を尽くしているとのことです。

 

中国の野心に気づいているのはアメリカだけではありません。台湾の鴻海の郭台銘(かく たいめい)会長は最近、東芝のメモリチップ事業の買収に意欲を見せています。日本の経済産業省の官員の話によると、工場が中国にある鴻海から東芝の高度なメモリチップ技術が中国政府に渡ってしまうのを憂慮して、日本政府は東芝が鴻海に売却されないよう望んでいるとの報道もあります。

 

新唐人テレビがお伝えしました。               

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/04/18/a1320768.html(中国語)

(翻訳/白白 映像編集/李)

トップページへ