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清華大学教授「貧しい人にも尊厳はある」【禁聞】

2017年05月26日

【新唐人2017年5月26日】                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

貧しい人にも尊厳はあるのでしょうか?

清華大学社会学の孫立平(そんりつへい)教授は、貧しい人にも最低限の尊厳はあると考えます。しかしながら現在の中国社会における「貧しい人の尊厳」は低下し、ほぼ価値が無くなっています。この根源にあるものは何でしょうか。

 

清華大学、孫立平教授が最近執筆した文章は、足つぼマッサージ店で働く盲目の女性の話から始まります。ある男性が企業の代理人として南方へ出張した際、現地の社長に足つぼマッサージ店へ誘われて行きました。驚いたことに社長はサービス係の盲目の女性に足指を舐めさせたのです。

 

「張社長はもう一方の脚を上げ、この女性の顔に何度もなすりつけたのです!女性が不快なのは一目で分かりましたが、力を込めて彼の足指を吸っていました。全て舐め終えた後、胸の前から水筒を出し数口飲み、それから歯で社長のかかとを軽く噛んでマッサージしました。」

 

この様な辱めは、すでに「変態」のレベルです。しかし孫教授は、背後には冷酷な論理-この様なサービスをしなければ、これら盲目の女性は生活を維持し続けることが出来ないのだと考えています。

 

中国の人権活動家 胡佳さん:「このサービスは南方ではずいぶん昔から普及しています。我々一般人から見ればほとんど変態です。彼女は生活に迫られており、本質的に娼婦と同じことを強いられているのと変わりありません。貧しい人の尊厳、女性の尊厳、障害者の尊厳を奪うことは受け入れられません!なぜこんなことが出来るのでしょう?母親から生まれて来たのではないですか?盲目の女性の顔に足を擦りつけるなんて、全身に鳥肌が立ちます!」

 

人権活動家・胡佳(こか)さんは、この盲目の女性は中国の数百万人の盲人の中の不幸な一人に過ぎず、彼女の話は胸の痛む話だと話し、現在中国では多くの権力者が似たようなサービスを正当な楽しみとしているうえ、一部の人は病みつきになり他人の尊厳を貶めていることを全く顧みていないと指摘しています。

 

中国の人権活動家 胡佳さん:「考えてみて下さい。もし彼女が経済的に良好な進む道があり、自分を守る能力があればこれを選びますか?こんな享楽は社会の差別や不公平は、社会の上層から押し付けてきたものです。この壁を打ち破られないから、彼らをそこで抑え付け、足元の地面に這い蹲らせているのではないのですか?」

 

孫教授は、足つぼマッサージ店の例は極端で変態的だと話しています。しかし日常的な辱めはすでに一種の社会的儀式となっており、往々にして「嫌貧愛富」(貧困層を蔑み、富裕層を敬う)すると差別しており、社会の不公平、さらには公権力関係と共に存在しています。

 

2003年、上海公安局ウェブサイトに掲載した漫画公告の中に、今どきの若者2人がバイクで郊外を通り過ぎる時、道端の帰る家がない人を見て、女性が、「田舎者はとてもかわいそうね」というと、男性は、「同情しちゃだめだよ、彼らは街頭で野宿して我々都市のイメージに影響を及ぼしているんだ」と話しているものがありました。

 

孫教授は、公権力の「嫌貧愛富」はこの広告の中で余すことなく描写されていると認識しています。政府が提供するのは公共服務であり、これが公民の平等な基礎なのです。強者と金持ちに対する特殊な配慮は、必然的にそのほかの人々の蔑視と辱めを意味します。

 

現在中国の貧富の差は日ごとに深刻化しています。昨年1月に北京大学が発表した報告によると、1%の家庭が中国全土の約3分の一の財産を所有しており、底辺の25%の家庭が所有する財産の合計はわずか1%前後です。

 

孫教授は貧乏人と金持ちの分野を否定する方法がない時、貧乏人の尊厳問題が持ち上がることは避けられないと話しています。

 

中国伝統文化研究者 劉漢卿さん:「あるネットユーザーは多くの上流人は人間性がなく、誰も尊厳を必要としていないと言っています。孔子の論語に『邦に道あるに、貧しく且つ賤しきは恥なり。邦に道無きに、富且つ貴きは恥なり』という言葉があります。なぜ1%の家庭が全国の三分の一の財産を有しているのでしょうか?これらの財産の絶対的多数は、正当な手段で得たものではありません。大多数は政府官僚の家族と親しい人が奪い取ったものです。このため反対に(貧乏人の)人格を侮辱する現象を促進しました。だから根本から、中共のこの罪悪の根源を一掃しなければ、これらの問題は解決できません。」

 

胡佳さんは、中国では貧しい人の尊厳がないだけではなく、中産階級も同様に尊厳がないと指摘します。

 

中国の人権活動家 胡佳さん:「つまり投票用紙がない限り、本当の普通選挙がない限り、あなたには決して尊厳がありません。人身の自由、財産権利は、どんな時でもあっという間に、あなたを掴んで奪い尽くせます。この類の例は実際非常に多く、これを変えるなら共産党統治を転覆させる必要があるのです!」

 

胡さんは、この情勢を改変したければ、まず自分を公民として言論、結社、旅行や信仰の自由権を含む、憲法が付与する公民の権利を堅持すべきであると考えています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。          

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/05/19/a1325281.html(中国語)

(翻訳/赤平 映像編集/李)

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