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世界の反感を買う「孔子学院」

2011年08月30日
 
【新唐人日本2011年8月31日付ニュース】中国当局が巨額を投じて世界中で広めている孔子学院。その危険性が認識され始め、反感を買っています。孔子学院が設けた様々な制限は、学術の自由を破壊し、人権法に違反するとの指摘すらあります。
 
今年7月、オーストラリアのニューサウスウェルズ州議会に4000人の署名が提出され、7つの学校に開設されている孔子クラスの取りやめを求めました。
 
請願書によると、中国教育省が管理する孔子学院では天安門事件やチベット、中国の人権、台湾、法輪功などのいわゆる“敏感話題”の討論が禁止されています。中国政府がオーストラリアの学校の教育方針や価値観を決めるのはおかしいと訴え、教学の内容も政治色が濃いと指摘。
 
シドニー駐在の元外交官、陳用林さんによると、中国当局はニューサウスウェルズ州教育局に20万オーストラリアドルの資金を提供し、各小中学校に孔子クラスを開設。無料で中国語教育を受けさせ、影響力を拡大させているといいます。
 
シドニー駐在の元外交官 陳用林氏
「国外に対する影響は主に、主流社会への浸透、文化で主流社会に影響し、実際は文化浸透です。孔子学院を通じ欧米社会を惑わす、これは戦略上の考慮です」
 
カナダでは8つの学校に孔子学院が開設。カナダの著名人権派弁護士アンスリー氏は、孔子学院が設けた強引な規定はカナダの人権法に違反すると指摘。
 
また、孔子学院の公式サイトには、海外の中国人教師応募者は法輪功に参加した経歴があってはならないと書かれています。法輪功は、中国の伝統文化に基づく修煉法です。アムネスティー・インターナショナルの報告書では、法輪功修煉団体に対する中国当局の虐殺や迫害が指摘されています。
 
カナダのマニトバ大学では、孔子学院の学術およびイデオロギーに対する破壊が懸念されています。
 
カナダの人権派弁護士、デービッド・マタス氏は中国共産党当局の法輪功学習者に対する臓器狩りの独立調査を行い、2010年、ノーベル平和賞にノミネートされました。マタス氏は、孔子学院を設けてある大学は中国当局の圧力に弱いと指摘。例えば、以前講演会を行った時、孔子学院を開設した大学では、講演会の直前になって、講演がキャンセルさせられました。
 
また、陳さんも孔子学院の中華伝統文化への抹殺を指摘します。
シドニー駐在の元外交官 陳用林氏
「台湾は中国民主の見本で、繁体字を使用しています。中共は世界各地に孔子学院を開設し、目的は簡単字で、繁体字と競争するためです。なので 孔子学院が教えるのはすべて簡体字で、簡体字は 実際は中国伝統文化への抹殺です」
 
中国のネットユーザーは、孔子学院を毒食品に喩えます。“中国は世界に大量の孔子学院を輸出。でもそれは伝統的な儒家文化を広めるものでもなければ、モラルの低下で虚言と悪であふれる現代中国を見せ付けるものでもない。孔子の華麗な衣装を身にまとい、実は共産党文化を伝播している・・・これらの思想や文化による「発がん性物質」は、孔子の名の下、巧妙に包装され、毒食品如く中国から世界に輸出されている。”
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 (中国語)
 
 

 

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