【新唐人2017年8月10日】
中国の著名な人権派弁護士の高智晟（こうちせい）氏が出所後、陜北（せんほく）の実家で軟禁状態に置かれてから３年経ちました。高氏は７日、新唐人の取材を受け、当時法輪功など弱者グループを弁護したために迫害されたことを後悔していないと語りました。高氏の妻の耿和（こう わ）さんはネットで広まっている高氏への支援活動について感謝の意を述べました。
３年前の８月７日、高氏は刑期満了で出所しました。しかしそれは小さな監獄から大きな監獄に移送されたようなものと形容されています。というのもこの３年間、高氏は陜西（せんせい）省楡林（ゆりん）市の実家で軟禁状態に置かれてきたからです。
7日新唐人の取材を受けた高氏は、共産党統治下ではすべての中国人が自由のない牢獄で暮らしているようなものだと話しました。
人権派弁護士 高智晟氏：「１３億の中国人が牢獄に囚われているのであり、私一人ではありません。個人の人権や人道的観念から言っても、ここは牢獄です。この邪悪な制度を変え、中国人が正常な生活を送り、文明に回帰することが私の願いです。」
高氏はかつて中国司法省から「中国で最も傑出した１０人の弁護士」の１人に選ばれました。２００４年１２月からの１年間に、高氏は国の指導者に対し、法輪功への残酷な人権侵害をやめるよう求める陳情を行ってきました。２００６年８月、弁護士の資格を取り上げられた後、長期に亘って拘束を受け、拷問の末、新疆ウイグル自治区の沙雅（シャヤール）刑務所に収監されました。
現在アメリカに暮らす高氏の妻、耿和さんは、ひどい拷問により高氏の歯が著しく欠損させられたにも拘らず、当局は医者に行かせないと訴えました。
高智晟氏の妻 耿和さん：「どれほどひどいかと言うと、頭を揺らすと歯が口の中でカンカンと鳴り、横になって寝ると、歯が舌の上に倒れてくるのです。この３年間に３回歯医者へ行こうとしましたが、チンピラを使って行く手をふさぎ、医者へ行かせないのです。もう家に戻ってきたのに医者にもかからせない。歯はなくなってしまいました。ご飯を食べるのではなく、かゆを流し込むしかありません。夫にとって身体的、精神的にも大きな苦痛です。」
このほど中国の人権活動家らが中心となりネットで高氏に歯の治療を受けさせようとの支援活動が広がっています。当局に対し、高氏の自由の権利、健康の権利、治療を受ける権利に対する残酷な侵害行為をやめるよう求めると共に、高氏の自宅に往診へ行く歯科医を募っています。
この支援の輪に対し耿和さんは感謝の意を表し、高氏が一刻も早く医者にかかるのが一番の願いだと話しました。
高智の晟氏の妻 耿和さん：「熱心に支援してくださるネットユーザーや、あなた方のようなメディアに本当に感謝しています。夫が食事をする様子を思うと涙が止まりません。かゆでさえも飲み込めず、人差し指で下側の５つの歯を押さえて、スープを飲むしかありません。」
耿和さんは、高氏が最近蚊に刺されて辛そうだっため、ネットユーザーが蚊よけ商品を送ったところ、当局に没収されてしまったと話します。
高智晟氏の妻 耿和さん：「全身蚊に刺され、かゆくて掻くと、黄色い液が滲み出ます。ネットの支援者が蚊帳と蚊取り線香を送ってくれたのですが、泥棒のような当局に没収されてしまったのです。」
高氏は当時自分が選択した道を悔いていないと話します。
人権派弁護士 高智晟氏：「自分がこういう道を選択したことを幸運だと思っています。我々の子供の身に起こっていたとしたら、最も堪えられないことです。ですが、もしも中国の社会がこれからも変わらないとしたら、我々の子供たちが将来牢に繋げられる可能性があります。ですから自分のあの時の選択を後悔したことは一度もありません。」
２０１４年に出所した後軟禁状態に置かれている高氏は、極秘裏に『２０１７年、中国よ目を覚まして』という本を出版したため、監視がさらに厳しくなりました。
人権派弁護士 高智晟氏：「２０１５年から１６年、そして今年の初めにも、このような環境下であきらめたことはありません。『２０１７年、中国よ目を覚まして』を出版し、２０１６年には『中国の人権報告』と『中華連邦共和国憲法』を完成させたことは私にとって記念すべき出来事です。このことについて、もっと多くの人に関心を持ってほしいと思っています。」
耿和さんは、過去３年間で歯が抜けてしまい栄養を採ることが難しい劣悪な状態にあっても、高氏が自由のために執筆活動を続け、声を上げ続けていることに対しとても感動すると話しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/08/08/a1336978.html（中国語）
（翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李）
