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上海 警官が公務執行中、子連れの女性に暴力 ネットで非難の声高まる

2017年09月10日

【新唐人2017年9月5日】

 

上海市で公務執行中の警察官が、女性を地面に叩きつけ、女性が抱いていた子供が頭から地面に落下する事件が起きました。その後も警察官は子供を保護せず女性を押さえつけました。この一部始終を撮影した映像がネットで広まり、警察権力の暴力に対し再び批判の声が巻き起こっています。

 

上海市松江区で9月1日、子供を抱いた女性と言い争いをしていた交通警察官が、突然女性を激しく地面に叩きつけました。さらに警察車両から出てきた別の警察官も加わり、2人がかりで女性を地面に押さえつけました。

 

女性が地面に叩きつけられたはずみで、女性が抱いていた子供が頭から地面に落下しました。警察官らは大泣きする子供をそのまま放置したため、通行人が子供を保護しました。

 

この映像がネットですぐさま拡散、警察に対する批判コメントが噴出しました。当局がいくら削除しても、数時間後には再び映像がネットに出現する状況です。地面に落下した子供を放置した警察官に対し、怒りの声が上がっています。

 

また、映像には通行人が警察官に対し、「女性を殴った時に冷静だったのか」と問い質す様子や、ビデオ撮影されていることに気づいた警察官が撮影者を手で制止し、「撮るな。撮ったら警察署に連行する」と脅している様子も映し出されていました。

 

当局に対する批判の高まりを受けて、中国公安部が管轄するサイト「中国警察ネット」で、これは何年も前に広東省で発生した出来事であり、ビデオの女性は暴力的に警察官に掴みかかったと発表しました。

 

しかし上海警察がこの事件が確かに同市松江区で今月1日午前に発生したことを認めると、同サイトも誤報を認め、謝罪しました。

 

警察当局はさらに、女性が暴力によって公務の執行を妨害したが、子供の安全を顧みなかった警察官を停職処分とし、事実を調査中だと発表しました。

 

安徽省検察庁元検察官 沈良慶氏:「上海の警官が女性と子供を地面に叩きつけた映像がネットで拡散し、市民の怒りを引き起こしました。一党独裁政権下では、警察の暴力的な公務執行は日常茶飯事です。」

 

上海市民の汪さんは、警察官のほとんどは、上の命令に従うために非人道的な行為にも平気で手を染める、独裁政権の手先に成り下がっていると指摘します。

 

上海市民 汪さん:「民衆の命も、子供の安全も顧みずに暴力で公務を執行する背後にあるものは、制度的な構造の問題です。権力が法よりも優先される社会なのです。口では法律と言いながら、実際には中国に法などありません。権力が絶対なのです。」

 

「ラジオ・フリー・アジア」に事情筋が語ったところでは、今回の事件について、公安内部では警察官の行為が誤ったものの、普遍性がないとの認定です。

 

当局には世論を監視し当局を擁護するネット部隊があります。国営メディアは「暴力的な公務執行は誤り」としつつ、「公安や警察がその場で違法な犯罪行為を制止する場合は、その方法に気をつけるべき」と報じました。

 

安徽省検察庁元検察官の沈良慶(しん りょうけい)氏は、国営メディアやネット部隊を利用して世論を欺くことにより、警察の公務はさらに無法化してゆくだろうと指摘しています。

 

安徽省検察院元検察官 沈良慶氏:「今回の上海の事件は、違法な取調を受けたことに報復するため警官を殺害した楊佳事件や、警官によって殴り殺された雷洋事件と本質は同じであり、警察権力の濫用です。こうした問題が発生した時、当局は決まって犯罪を犯した警察をかばうのです。」

 

香港紙「蘋果日報」は事件について、「(当局は)警察官を批判しているように見せかけながら、実際には女性が違法行為をしたと決めつけ、当事者の肩を持っている。また、暴力的な公務執行のみを問題とし、無辜の子供に対する傷害罪を無視している」と報じました。

 

同紙はまた、「国旗法」や「国家安全法」の導入など、刻々と中国化が進む香港の市民は、中国公安が弄する詭弁を身を持って実感している、と指摘しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/09/04/a1340807.html(中国語)

(翻訳/白白 映像編集/李)

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