HOME > ニュースページ > 国際 > 詳細

豪出版社 中国批判書の出版を取りやめる

2017年11月17日

【新唐人2017年11月17日】

オーストラリアのチャールズ・スタート大学のハミルトン教授は著書『静かな侵入』で、中国のオーストラリアへの浸透を暴露しましたが、発行元となる出版社、アレン&アンウィンが8日に突然印刷の中止を決めました。

 

チャールズ・スタート大学 ハミルトン教授:「出版社は中国政府の報復を恐れたのです。キャンベラの中国大使館が、同書で取り上げられた人物に対し出版社への訴訟をそそのかすだろうと考えたのです。」

 

同教授によると、同書では詳細な研究により発見した事実を記述しているといいます。同書の内容は法律的な調査をクリアできると述べています。

 

ハミルトン教授:「訴訟に勝つ自信はありますが、それには時間がかかり、代償が大きすぎるのです。」

 

ハミルトン教授は、訴訟は出版社にとってリスクが大きいと指摘します。

 

ハミルトン教授:「オーストラリアの法律では名誉棄損を巡る訴訟は原告側に有利です。しかし、今回の問題は中国の組織的な訴訟乱用にあります。外国の政府がオーストラリア人を使って訴訟を起こし、中国批判の書物を批判するのです。」

 

ハミルトン教授はこれまでに同出版社から8冊の書籍を出版しており、公共の弁論に対する貢献により、同国の勲章を受章しています。

 

ハミルトン教授:「オーストラリアの主要な出版社が中国を批判する本を出版しないと決めたことは、非常に憂えることです。」

 

ハミルトン教授は、中国政府は出版社に対してまだ何ら行動を取っていないが、出版社はその影響を心配していると述べています。

 

ハミルトン教授:「この本の出版が同社にとってリスクがあるという意見を聞いたのでしょう。現在、メディアに対し、オーストラリア国籍の中国系豪商が訴訟を起こしており、これに恐れをなしたのでしょう。」

 

今年6月、オーストラリア国籍の中国系富豪が中国共産党のために影響力を利用していると報じられました。この富豪は連邦裁判所に対し、この報道によって仕事、個人の名誉を傷つけられたとして訴えを起こしました。

 

「ヘラルド・サン」が9月、黄という中国人富豪が政治献金によってオーストラリアの政界に影響力を及ぼしていると報じると、黄は訴訟に取りかかりました。

 

2015年にもオーストラリア安全情報局のルイス局長が、同国の三大政党の高官に極秘報告書を提出し、この2人の中国人富豪が豪州政党に対し670万豪ドルを寄付しており、2人が中国政府と関係がある可能性があると指摘しています。

 

当時、オーストラリアの保守連合と労働党がこの指摘を重視せず、その後も彼らの政治献金を受領し続けました。

 

ハミルトン教授は、オーストラリアで中国の影響力が増加していることは、同国の主権と独立への侵害であり、「国を誤った道へ導く」とし、「言論の自由を含む我々の基本的な価値を守らなければならない」と述べています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/11/14/a1350788.html(中国語)

(翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

トップページへ