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はたきで子供をしつける「狼パパ」

2011年11月17日
【新唐人日本2011年11月18日付ニュース】はたき一本で教育問題を解決できるのでしょうか。中国広東省の“狼パパ”と呼ばれる父親が、4人の子供を厳しくしつけ、うち3人が北京大学に受かりました。最近、狼パパー蕭百佑さんはテレビ番組で、叩くことは家庭教育に欠かせないもので、はたきは教育の秘密兵器だと主張。これに対し、様々な議論が湧き上がっています。

“三日に一回叩いて、北京大学に受かった”。これは“狼パパ”の口癖です。江蘇教育テレビの番組に、47歳の蕭さんは我が家の秘密兵器―“はたき”を手に持って、出演。

香港の“アップルデイリー”に対し蕭さんは、決して体罰ではなく、家のおきてを分からせるためだと主張。蕭家には様々なおきてがあります。例えば、座る姿勢や鉛筆を持つ姿勢がよくない、宿題が流暢に暗誦できない、友だちとけんかをすると叩かれる。先生からの指摘、門限破り、親の許可なくテレビを見る、テストで点を引かれる、文房具をなくすと、はたきが飛んできます。叩いた後は、子供に今後の決心を発表させます。

蕭さんによると、自身も母親の厳しいしつけの環境下で育ったそうです。当初広東省第8位の成績で曁南(きなん)大学に受かったのも母親の教育の成果だといい、この伝統は受け継いでいくと述べます。

蕭さんの主張に対し、番組の出演者らは多くの疑問を投げかけます。南京師範大学の朱教授は、“狼パパ”は“奴隷式教育”を提唱していると指摘。

元首都師範大学の李元華副教授は、狼パパの“はたきによる教育”は彼の育った背景を映し出しており、はたきで教育問題が解決できるなら、それは教育とは言えないと述べます。

元首都師範大学教育科学学院副教授 李元華氏:「このような教育方法は精神面の伝達において、中共の民衆に対する統治方式と同じで、人に恐怖感を与えるのです。虚言を使って、問題解決にならない時は暴力を使うのです。骨の髄にしみこむのは暴力であり、愛情ではありません」

元大学教授の夏(か)さんは、現代の教育は確かに放任主義でおきてなどなく、子供が問題を起しやすいが、はたきで解決できる問題ではないと述べます。中国の教育問題の根本は、共産党の党文化にあると指摘します。

元浙江省大学教授 夏瑰琦氏:「中国には多くの共産党文化があり、それで子供を教育するとどんな方法であれ、結果はいずれもよくありません。要はいかに正しい価値観で教育を行うか、これが根本的な問題です」

また、教育の目的は子供の健全な人格の養成であると強調します。問題のある子供に対してはある程度厳しくしつけるのも必要な一方、励ましも大切だと指摘します。

新唐人テレビがお伝えしました。

【禁闻】三天一顿打 〝狼式〞教育受质疑 (中国語)

 

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