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人の話ー漢字の真髄を表す「人」

2012年02月05日
 
【冒頭の詩】
人はどこから来たの
猿が人に変わったの?
記録では「神が人を造った」
天理に従えば、明日は輝く
名利を追うのはむなしい
返本帰真で未来が開ける
真・善・忍をいつも胸に
笑顔で楽しく、のびやかに
 
 
【あらすじ】
数ある漢字の中でも、最もシンプルだといえる「人」。でも、ここからは「人」の姿が垣間見えない。この字はどう生まれたのだろうか?
 
実は、漢字は楷書だけを見てはいけない。その漢字の歴史すべてを見ることが肝心だ。だから、まずは甲骨文字から。「人」は甲骨文字において、まるで直立した人間が手を垂らし、腰をかがめているように見える。さらに発展を遂げた小篆文字では、その腰はさらに低くなる。
 
これは一体何を意味しているのか?人と人とが触れ合い、共に生きて行けば、いさかいやもめごとは耐えない。そんな時、まず相手を責める前に自分の過ちや欠点を探す。そして、素直な心で、相手に「ごめんね」と誠意をこめて謝る。古人はそんな思いを、この「人」にこめたのではないだろうか?
 
実はこの「人」、漢字の真髄をも表している。人は最も複雑なのに、最もシンプルな二画で人を表現した。すなわち、最も難しい問題を、最もシンプルな方法で解決してしまう。これは漢字だけではなく、中華文化の真髄ともいえよう。
 
 
【漢字について】
1、甲骨(こうこつ)文字:
四千年近い歴史を持つ漢字の中で、最古のものとして残っているのが甲骨文字。殷の時代、国にとって重要なことがあると、亀の甲羅や牛の骨を焼いて占った。そのひび割れで出た占いの結果は、刻して記録された。この際使われた文字が、ずばり甲骨文字。
 
2、金文(きんぶん)文字:
甲骨文字の後、つまり殷・周から秦・漢の時代まで使われた文字。青銅器に刻されたり、鋳込まれたりした。ここでの金は、青銅器を指す。当時は、官職に任命されたり、戦功を上げたりすると、それを青銅器に記録したという。
 
3、小篆(しょうてん)文字:
金文の後に誕生したのが篆書(てんしょ)。これは小篆と大篆に分かれる。秦の始皇帝は、ばらばらだった文字を統一し、標準書体を定めた。これが小篆だ。
 
4、楷書(かいしょ):
南北朝から隋唐の時代にかけて標準となった書体。漢の時代まで使われた隷書から発展したもの。
 

 

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