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猪の話ー豚は賢くきれい好き?

2012年02月21日

 猪の話ー豚は賢くきれい好き?

 
 
【冒頭の詩】
黒い服をまとい
人のからかいにも怒らず
ブルドーザーのような口に
猟犬も恐れ逃げる
防弾チョッキのような皮
敵を恐れもしない
いじめをせず、義理がたい
まさに豪傑、ナンバーワン
 
 
【あらすじ】
今回のテーマは「猪」。そこで、まず「豚」を取り上げる。というのも、人間が飼いやすいように、と猪を改良したのが豚なのだ。つまり、猪と豚は一種の親戚といえる。
 
ここで質問。「豚」と聞いた時のイメージは?賢くない、汚い……。こんな答えが返ってくるかもしれない。これはきっと、うす汚れた飼育小屋に押し込められた豚たちを想像したためだろう。
 
実は、豚は賢くきれい好き。例えば、牛や羊・犬などと比べても、一番排便の訓練がしやすい。また、豚の仲間の猪は、畑の落花生など、葉や茎に手をつけず、土の中の熟した物だけを食べる。熟す前の物は、今度やって来て食べるのだ。
 
豚に限らず、命あるすべての物には多彩な顔がある。だから、それらを一方的に見ては駄目。自分が見たものが絶対に正しい、それ以外はありえないと思い込むのも良くない。柔軟な頭と心でこの世界を見てみよう。きっと、全く新たな世界が目の前に現れるはずだ。
 
 
【漢字について】
1、甲骨(こうこつ)文字:
四千年近い歴史を持つ漢字の中で、最古のものとして残っているのが甲骨文字。殷の時代、国にとって重要なことがあると、亀の甲羅や牛の骨を焼いて占った。そのひび割れで出た占いの結果は、刻して記録された。この際使われた文字が、ずばり甲骨文字。
 
2、金文(きんぶん)文字:
甲骨文字の後、つまり殷・周から秦・漢の時代まで使われた文字。青銅器に刻されたり、鋳込まれたりした。ここでの金は、青銅器を指す。当時は、官職に任命されたり、戦功を上げたりすると、それを青銅器に記録したという。
 
3、小篆(しょうてん)文字:
金文の後に誕生したのが篆書(てんしょ)。これは小篆と大篆に分かれる。秦の始皇帝は、ばらばらだった文字を統一し、標準書体を定めた。これが小篆だ。
 
4、楷書(かいしょ):
南北朝から隋唐の時代にかけて標準となった書体。漢の時代まで使われた隷書から発展したもの。
 

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