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兎の話ー長い耳は神様からの贈り物

2012年10月01日
【悠遊字在】兎の話ー長い耳は神様からの贈り物
 
 
【冒頭の詩】
長い耳を左右に揺らし
短い前足でぴょんと飛ぶ
小さなシッポが上にはね
白毛に赤い目、愛くるしい
忍びゆずって争わず
夜中出て来て、草を食べる
大人しくて心優しい
嫦娥に寄り添い、薬をつく
 
 
【あらすじ】
兎のチャームポイントといえば、長い耳。これは単に愛くるしいだけでなく、すごい機能も備えている。まるでレーダーのように、遠くにいる敵を察知することが出来るのだ。
 
なぜ、兎にはこのような耳が与えられたのだろうか。実は、兎は臆病者、でも大人しい動物だ。争いを好まず、例えばえさだって、みんなが寝静まった夜に探しに出る。神様はそんな優しさを称えて、兎へ自分を守る優れた耳をさずけたのかもしれない。
 
実は、今でも一部の人にはこのような能力があるという。いわゆる特異効能、超能力である。彼らは「修煉(しゅうれん)」によって、それを得るのだ。つまり、苦行の中で自分の良くない心を絶えず捨てて行き、最後には赤子のような純粋な心に返る。この過程で、人の本来持っていた能力が再び現れるのである。つまり、それらは超能力というより、もともとの本能なのである。それを取り戻せるかどうかは、すべて自分の心しだいなのであろう。
 
 
【漢字について】
1、甲骨(こうこつ)文字:
四千年近い歴史を持つ漢字の中で、最古のものとして残っているのが甲骨文字。殷の時代、国にとって重要なことがあると、亀の甲羅や牛の骨を焼いて占った。そのひび割れで出た占いの結果は、刻して記録された。この際使われた文字が、ずばり甲骨文字。
 
2、金文(きんぶん)文字:
甲骨文字の後、つまり殷・周から秦・漢の時代まで使われた文字。青銅器に刻されたり、鋳込まれたりした。ここでの金は、青銅器を指す。当時は、官職に任命されたり、戦功を上げたりすると、それを青銅器に記録したという。
 
3、小篆(しょうてん)文字:
金文の後に誕生したのが篆書(てんしょ)。これは小篆と大篆に分かれる。秦の始皇帝は、ばらばらだった文字を統一し、標準書体を定めた。これが小篆だ。
 
4、楷書(かいしょ):
南北朝から隋唐の時代にかけて標準となった書体。漢の時代まで使われた隷書から発展したもの。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  

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