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ノーベル賞・莫言氏「検閲制度は必要悪」

2012年12月09日
【新唐人2012年12月10日付ニュース】ノーベル文学賞を受賞した中国の作家・莫言氏がスウェーデンアカデミーで行った講演が物議を醸しています。莫言氏が家族や地元幹部など合計10人を率いて授賞式に赴いている一方で、2010年にノーベル平和賞を受賞しながら国家政権転覆煽動罪で服役中の劉暁波さんの妻・劉霞さんは、2年間も軟禁状態に置かれています。
 
中国作家 莫言氏
「私は『検閲制度』を賛美した事はありません。しかし検閲はどこの国にも存在している事で、ただ検閲の程度や方法が異なるだけだと思います」
 
莫氏は言論に対する検閲制度を空港の手荷物検査にたとえ、“必要悪だ”と述べました。莫氏の発言は人権活動家らの怒りを買っています。北京の著名芸術家・艾未未(アイウェイウェイ)さんは、“莫言は自分の発言に恥じるべきだ”と示しました。
 
また、ストックホルムの記者会見で莫氏は2010年のノーベル平和賞受賞者で服役中の劉暁波さんへの支援を拒否し、各界から非難を浴びせられています。
 
ほぼ同じ時、AP通信の記者が数々の封鎖を突破し、劉暁波さんの妻で、軟禁中の劉霞さんの前に突然現れたとき、劉霞さんは思わず大泣きしてしまいました。
 
香港のジャーナリスト・蔡咏梅さんはアップルデイリーに対し、“人道的な懐を持っていると自称する莫言氏が、泣いている劉霞さんの写真を見ても、まだ無関心でいられるのかどうか、知りたい”と示しました。
 
中国作家 莫言氏
「私の受賞後、多くの素晴らしいストーリーが発生しました。これらのストーリーから私は真理と正義は存在するものだと確信しています」
 
莫氏の言ういわゆる“真理と正義”とは、果たしてどのようなものなのか、多くの人は首を傾げます。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 
(翻訳/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)
 

 

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