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【禁聞】何故中国は世界半分の貨幣を発行するのか

2013年01月30日
  
【新唐人2013年1月31日付ニュース】中国メディアの報道によると、2012年末現在、世界全体の新規通貨供給量は26兆元を超え、中国がその半分を占めています。また、中国の通貨発行量M2は1兆元の大台に近づき、世界のトップを占め、M2とGDPのバランスもまた、史上最高を記録しています。では、中国に貨幣氾濫をもたらした原因は何なのでしょうか。専門家の分析をご覧ください。
 
 “21世紀網”のデータによると、2009年以降、中国の中央銀行の通貨供給量は、日本、アメリカ、ユーロ圏を次々と超え、現在、世界最大の“貨幣印刷機”となっています。2012年、世界全体の新規通貨供給量は26兆元超ですが、中国がその半分を占めました。
 
この他、中国の中央銀行のデータによると、2012年末現在、中国の通貨発行量(M2)は、世界1位の97兆4,200億元。これは、世界全体の通貨供給量の四分の一に近く、アメリカの1.5倍に相当し、ユーロ圏全体の通貨供給量と比べても多く、その超過分はイギリス通年の供給量よりも多いといいます。
 
アメリカ・サウスカロライナ大学の謝田教授は、中国共産党は政権危機への恐怖から、インフレに抵抗するのではなく、貨幣の過剰発行を続けることで経済のいびつな成長を維持しているため、一層深刻なインフレを招いていると指摘します。
 
米サウスカロライナ大学 謝田教授
「政権の維持、あるいは安定の維持の角度から見ると、失業人口による危害はインフレの危害よりもさらに直接的で、目立ち明確です。だから中共は政権維持の角度からGDPを増加させ、失業率を減少させています」
 
 “中国金融シンクタンク”の研究員・鞏勝利(きょう しょうり)さんは、中国の国民総生産、GNP総額はアメリカの三分の一程度なのに対し、通貨供給量はアメリカの4倍であると指摘します。
 
中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利さん
「中国の通貨運用の質は特に低く、例えば米国では1ドル投資すれば、それが3ドルになり、 5ドルにさえなりますが、中国では0.3ドルにしかなりません」
 
鞏さんはさらに、中国の通貨運用の質の低さには3つの原因があると指摘します。まずは、中国の財政は、国家の政府支出のほかに、少年先鋒隊から党支部に至るまでの膨大な党組織の支出も負担しなければならず、この他にも婦人連合会、工商協会、作家協会等一連の職業協会も国家が負担しなければなりません。
 
次に、他の国の政府機構は、たった3段階の階層を有するのに対し、中国政府は7段階の階層を有し、膨大な政府機構を形成しています。
 
三つ目は、中国の各レベルの官僚は、自分の親族や友人を水力、電気、石炭、ガス、土地等の国営独占企業に入れたがるため、中国のエネルギーコストは特に高くなっています。
 
中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利さん
「例えば、湖南省邵阳の水道会社、正規の規定に基づくと、中型都市の場合、水道会社は200~300人で十分ですが、この会社が国有であるため、多くの政府官僚の子女が入っています。結果従業員が1,000人以上になりました。これら国有独占型企業はみなこのような感じなので、コストは必然的に高くなりますが、そのお金はどこから来るのでしょう。貨幣を多く発行するしかありません」
 
また、中国は市場経済でないため、通貨は党が管理し、通貨発行量とその増加に根拠がないばかりでなく、他の法治国家のような市場経済の管理方法もないので、中国の通貨発行は滅茶苦茶だと述べます。
 
中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利さん
「2012年上半期、国有企業や政府の財政を含めて、多くの地方で貨幣が不足していました。どうしますか?貨幣発行しかありません。したがって、中国の滅茶苦茶な状態は根本である市場経済に必須の規則から調整を加えなければなりません。さもなければ貨幣増発の唯一の結果はインフレです」
 
米サウスカロライナ大学 謝田教授
「特権階級の人々は常に増発された貨幣や規模が拡大されたインフラ建設の融資から利点を得ています。彼らの収入はインフレの進行速度を遥かに超えるものです。だから我々は『貨幣の増発は中国の権力者が人民の富を収奪する最も速く、最も無恥な方法だ』と言っています」
 
 “21世紀経済報道”の論評はこのように指摘しています。“2012年の中国の通貨発行量M2は100兆元の大台に近づき、年間GDPは50兆元に達した。このM2とGDPのバランスはまた史上最高を記録し、1.88倍に達した。”報道は、これは危険信号であると指摘しています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 
(翻訳/松本 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)

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