【新唐人2014年6月18日】最近、中国の四川省と山省でそれぞれ、警察が溺れた生徒を見殺しにし、救急車が出動を拒んだ事件が起きました。また先月には、警察が無辜の庶民を射殺する事件が各地で起き、民衆の怒りを引き起こしています。
6月7日、四川省自貢市沿灘区で、溺れた同級生を救おうとした中学1年生が溺れてしまいました。村民によって岸まで運ばれましたが、警察が「家族が来て費用を払ってから病院に送る」と固持したため、生徒は応急手当のタイミングを逃し、亡くなりました。8日、地元の数百人に上る教師と生徒、村民たちが派出所を取り囲み、警察の見殺し行為に抗議しました。
四川省人権活動家 劉正有さん
「今の政府の役人はみな冷酷です。彼らには(中共党員の)『党性』しかなく、人間性はまったくありません。今の警察は庶民を人間扱いしません。庶民に生存の余地など全くありません」
山西省晋中市でも先日、中学生2人が溺れる事件が起きました。岸に引き上げられた時にはまだ脈拍と心拍がありました。ある市民が、事故現場から500メートル先の大学入試の試験会場の外で待機している救急車に助けを求めたものの、断られました。警察に通報して40分後、やっと別の救急車が現場に着きましたが、2人の少年はすでに亡くなっていました。
広東省の人権活動家 天理さん
「試験場だけに責任を負い、ほかは関与しないのです。この体制は庶民のためには何もしないということです。この政府に対しては、何の希望ももっていません。『人民に奉仕する』など全部うそです」
5月下旬以来、中国では警察が無辜の庶民を射殺する事件が何度も起きています。5月30日だけで、3つの省で3件起き、銃で撃たれた人たちはみな死亡しました。5月28日、山東省のファーストフード店で殺人事件が起きましたが、犯人6人に対して、警察は銃を撃って阻止することはしませんでした。
広東省の人権活動家 天理さん
「警察は勝手に銃を撃ちます。テロリストには向けません。本当のテロリストは政府の中にいる役人や警察、城管などです。彼らは権力者のために奉仕します。今回 マックドナルドで女性を殴り殺しましたが、犯人は金鉱オーナーで、警察と仲がとても良いのです。だから警察はその場で射殺しなかったのです。なぜ庶民はその場で射殺するのですか」
1996年に公布した『公安機関における公務用の銃に関する管理と使用規定』には、やむを得ない場合の警察の武器使用について、明確な決まりがあります。今年、新疆などで襲撃事件が多発しているため、各地では警備が強化され、警察は通常でも銃を持ってパトロールしています。
5月26日、北京の特殊警察隊の総責任者はメディアに対して、公安部が『容赦せず殺す命令』を下したことを認めました。いわゆる「テロリスト」に対しては、「身分を明かさず、警告をせず」、直接銃撃できる、ということです。
河北省邯鄲市警察 田蘭さん
「これは深刻な問題です。銃は自分の人民に向けるものではありません。庶民に向けてはいけません。刑事犯であるならば、司法機関に渡し、公安が調査すべきです。罪を犯したか、民衆に害を与えたか、犯罪と見なせるか、裁判所が判決を下すべきです。警察や武装警察、軍隊に勝手に銃を使わせるのは治安を維持し、国を治める方法にはなりません」
四川省自貢市の人権活動家、劉正有さんは、警察の権力がますます大きくなり、銃を持っているが、道徳性は非常に低く、警察こそが庶民に危害を与えるテロリストであると考えています。
河北省の元警官、田蘭さんは、中国の公安機関は中国共産党の独裁政治のための道具であり、合法の名義で庶民に災難をもたらしていると述べます。
河北省の元警官 田蘭さん
「銃を撃つ方法で陳情問題に対応し、トラブルに対処するのは問題の解決に不利なばかりか、問題が激化します。人の命への軽視だけでなく、国家マシーンで庶民を鎮圧しているのです。警察として、非合法な命令に対しては立ち上がって、公に反対すべきです」
5月30日、雲南省曲靖市の陳学理さんは、酔っ払った警官に射殺されました。貴州省三穗県の楽徳宏さんは家に乱入した複数の警官に射殺されました。四川省資陽市でも、ある男性が路上で警察に射殺されました。5月15日、雲南省鎮雄県の方九書さんは役所へ陳情に行った際、警察に射殺されました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/06/13/atext1116049.html(中国語)
(翻訳/駒崎 ナレーター/水田 映像編集/李)