【新唐人2014年8月30日】先日、アメリカの雑誌「フォーブス」には、40年近く発展してきた中国経済がついに崩壊すると予測する文章が載りました。また、5月に入ってから、地方政府の財政を支える土地の競売で買い手が付かないケースが多く見られます。専門家は、中国経済の実情はデータよりもひどいと述べました。
雑誌「フォーブス」のコラムニスト、ゴードン・チャン(章家敦)氏は25日、「40年繁栄した中国経済、ついに崩壊」という文章を掲載しました。中国当局が最近発表した各指標から、詳しく分析しています。
例えば7月、外国からの直接投資は前年同期よりも17パーセント減り、輸入も1・6パーセント減少しました。お金の貸し借りの指標となる社会融資規模は7月、86・1パーセントも減り、新規の貸付も2008年10月以来の最低レベルでした。どれも経済の低迷を示しています。
景気の先行きを示すPMI ・購買担当者景気指数は7月、51・7でした。その信ぴょう性はともかく、おととしからずっと50未満だったので、景気は持ち直したかのように見えました。しかし8月、PMIは再び50・3に低下しました。
アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、このデータについて、「中国経済が今年、持ち直す」との見方に冷や水を浴びせたと指摘し、中国経済は今後、大きな試練を迎えると述べました。
清華大学・経済管理学院 楊斌教授
「中国では今経済危機の特徴が見られます。株価下落、インフレ、企業の困窮、個人消費の不足。一昨年からこの状況でしたが、データとして今 現われてきました」
中国金融シンクタンク研究員の鞏勝利(きょう しょうり)さんは、世界のどの国の経済も透明性のあるデータで予測できるが、中国はデータだけで予測すると、八方ふさがりになると述べています。
2008年、当局は大量に紙幣を印刷し、景気刺激策によって、世界的な景気低迷から逃れようとしました。しかし、投資はインフラと不動産に集中しすぎたため、資源が浪費され、経済全体もゆがみました。
先日、当局は大規模な刺激策は行わないと表明していたものの、実際には、すでに大量の資金を注入しています。6月、新規融資額は1兆800万元に達し、5月よりも40・7パーセントも増え、去年同期よりも14・7パーセント増えています。新規の融資は主に、国や地方政府に流れました。
清華大学・経済管理学院 楊斌教授
「銀行は国有企業に優遇する一方、民営企業には貸し渋っています。そこで、企業は生きていけず、減税されてもよみがえりません」
清華大学・経済管理学院の楊斌(よう ひん)教授は、国営企業はもはや、中国経済の足を引っ張る重荷であると指摘します。
経済学者 楊佩昌氏
「誰しも自分の小さな領域を制御しています。その領域を改革しようとすると、なぜ他の領域でしないのかと聞かれますが、全面的な改革などできません。中国の体性下では、全面的な改革は無理なのです」
今年に入ってから、不動産価格の下落に伴い、北京市、広州市、成都市、深セン市などの各都市で、土地の競売で買い手が付かないケースが見られます。これについて専門家は、中国の不動産バブル崩壊は、北京の土地競売で買い手が付かないことから始まると述べています。一方、不動産は数多くの産業と関係するので、バブルが崩壊すれば経済全体に影響を及ぼす恐れがあります。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/08/28/a1133684.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/村上 映像編集/李)