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エジプト政変に神経を尖らせる北京

2011年02月11日

【新唐人日本2011年2月8日付ニュース】エジプトの百万人を超すデモは、ムバラク政権を揺るがしました。1月中旬には、チュニス政変も発生。これらに中国当局は神経を尖らせています。中国の官製メディアは、政治改革を求める人々の声を伝えていません。

 
エジプト国民の大規模デモの進展は、毎日国際メディアのトップ記事を飾っています。また国連、アメリカ、イギリスなど多くの国が、エジプトの混乱収束のため努力を重ねています。しかし、中国政府は事件の報道に制限をかけ、ネットではエジプトという言葉がタブーになっています。
 
ロイター通信の2日の報道によると、中国当局は、エジプトの政変に関する報道を厳しく制限。このアラブ国家の政治改革を求める声が中国に波及するのを恐れているのです。中国メディアは事件を目立たない記事にとどめ、市民の大規模な抗議や町に入った戦車の写真を掲載していません。ただ、エジプトにいる中国人の救出に政府がどれほど努力しているかに焦点を当てています。
 
中国はなぜエジプトの事件を封殺するのでしょうか。“ラジオ・フランス・アンテルナショナル”は、腐敗や貧富の格差、自由のなさなど、中国人の苦しみはエジプト人のそれとほとんど変わらないと分析。中国政府は、何よりも事件が中国にまで波及するのを恐れているため、エジプトの大規模デモからチュニス政変まで、不安な気持ちで目を凝らしていると見られます。そこで民主を望む中国国内の声を抹殺しています。例えば、政治的に敏感な言葉を検索不能にするなど、インターネットへの制御をさらに強め、反体制派への締め付けも厳しくしています。
 
香港中文大学 林和立教授
「北京はエジプトの革命に緊張しているでしょう。元々独裁だった国で、民衆が
西側の平和的な変化の影響を受け、市民の力を見せつけ、おそらく独裁政権を倒すでしょう。中国メディアは焦点をずらして報道し、革命が中国で起こる可能性を考えさせないようにしています」
 
教授は、中国でもしょっちゅう集団抗議事件が起きているものの、すばやく力で抑え付け、抗議の広がりを防いでいると指摘しました。
 
これに関して、“ドイチェ・ヴェレ”は中国問題専門家のゴードン・チャン(Gordon Chang)氏の言葉を引用。“中国共産党が不安におびえるのも十分な理由がある。インターネットでつながる世界では、革命の情熱が瞬く間に国から国へ、大陸から大陸へと広がる。中国人の独裁制度への恐怖は、日に日に薄れており、共産党指導者がどれだけ締め付けを強めても、威嚇力は弱まる一方である”
 
新唐人テレビがお伝えしました。
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