【2014年12月09日】11月20日の番組で我々は、中共がメディア関係者を裁判にかけたのは、周永康事件のために事前に口封じを行ったと伝えました。案の定、 12月6日未明 中共は周永康が司法機関に移送されたと発表しました。
周永康の罪名は我々の分析とほぼ合致し、収賄、子女の庇護、姦通などでした。唯一漏らしたのが「機密漏洩の罪」でした。ニュースでも余韻を残し、「他の犯罪手がかり発見」と言っています。周永康事件にも薄熙来事件同様「軽い罪で重い判決を下す」原則が適用されると見られます。微博ではこの2つの事件に対して、このように言っています。「中共の中でうまくやっていくには人が殺せる嫁をもらうか、あるいは妻を殺せる人にならねばならない」
2014年1月 、北京市国家安全局の局長・梁克が連行され、2月21日に免職になりました。外国メディアによると梁克は国家安全局のスパイネットワークや電話監視から得た情報、および北京の密告者の情報を周永康に漏らし、一部政治局常務委員の監視にも関与していました。
このことが深刻なのはなぜでしょうか?中共は80年代「国家安全局は高官を盗聴しない」というルールを作りました。副部クラスの官僚の盗聴には政法委員会書記の署名が必要で、部クラスとなると政治局の会議が必要です。周永康がやったことは職権を超えているのです。
王立軍事件からわかるように周永康には私物化したスパイ組織があります。王立軍自身は重慶の官僚と胡錦濤の電話を盗聴していました。王立軍が米領事館に駆け込んだ後、米領事館のスパイがすぐ周永康に電話で知らせました。
外界の推測では、周永康の「機密漏えい」とは、中共上層部の海外資産情報の漏えい、薄熙来への王立軍の逃亡情報漏えいなどが含まれ、すべてこのスパイ組織が動いた結果なのです。
周永康事件には考えるべきことが一つあります。周永康には息子が2人おり、周濱と周涵です。周濱は周永康に追随して金儲けをし、悪事を働きました。周涵は母親の死後周永康の再婚を不満に思い、周永康とはずっと距離を置いていました。今回周永康事件で息子の周濱も逮捕されましたが、周涵は2013年末から家族と共に米国で暮らしています。
周濱・周涵兄弟の異なる境遇から言えるのは、「善悪には必ず報いがある」ということです。人間は権勢と金銭のために悪事を働いてはならず、乱世で身を護るためには悪者と距離を置くことです。周永康は悪の限りを尽くして、法輪功学習者を迫害しました。周永康と結託して悪事をし尽くしている中共はさらに両手を中国人の鮮血で真っ赤に染めています。共産党から脱退することはまさに中共と距離を置くことで、君子の自己保護の道なのです。
中共の統治はまさに「スパイによる治国」で、党委員会書記の役割の一つがスパイで行政官僚を監視することです。中共の3大スパイ組織である「総参謀部」「総政治部」「国家安全部」は全中国の人々を統制しています。周永康は中共の法輪功迫害を利用して、国家安全部のスパイ組織を拡大し、私物化しました。このことは中共上層部にとっては大きな脅威であり、周永康を逮捕しないと、居ても立ってもいられないでしょう。
今の問題は周永康のあと、中共が国安の権力を回収できるかどうかです。曾慶紅と江沢民も手を尽くしてこれらのスパイ組織を統制しようとしています。2015年、中共は審判の年に入り、権力闘争はさらに熾烈になると思われます。これらの問題は次回の番組でお話しましょう。
本日のマイクロニュースはここまで。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/12/08/a1159680.html (中国語)
(翻訳/坂本 映像編集/李)