【新唐人2015年2月2日】中国教育部の袁貴仁(えんきじん)部長が先日、教育部の座談会で「西側社会の価値観を広める教材を大学に入れてはならない」と発言し、物議を醸しています。一方、袁部長の言う通りにするなら、中国の大学は全部閉鎖しなければならないとの声もあります。
中共官製メディア「新華網」によると、袁貴仁教育部長は1月29日に行われた教育部の座談会に出席した際、西側社会で作られた教材の使用と管理を強化し、決して西側の価値観を大学の授業に取り入れてはならないと強調しました。
中国の元歴史学教授、李元華(りげんか)さんは、袁部長の言う通りにすれば、中国の大学は全部閉鎖しなければならないと指摘します。なぜなら、中国の学校で教えているマルクス・レーニン主義や現代科学はいずれも西洋から伝わったものだからです。
元歴史学教授 李元華さん
「これは中共の常套手段です。大学への思想統制を緩めたことは一度もありません。ただ近年は社会の開放と、インターネットの発展によって、人々が様々なルートから真相を知るようになっただけです」
1月19日、中共官製メディアは「この意見は中央弁公庁、国務院弁公室が最近通達したもので、各大学の指導部は大胆に管理し処理すべきだ」と報道しました。
山東大学の元教授、孫文広(そんぶんこう)さんは、これは日増しに増強する中共の危機感と関係があると指摘します。若者が集中する大学で西側の価値観、憲政、民主主義などが広まりやすいのを見て、若者の思想を統制するためだと話します。
山東大学元教授 孫文広さん
「しかし人々の思想は、特に若者の思想はそんなに簡単に統制できるものではありません」
中共官製メディアは昨年11月から、大学の教師を批判する報道を頻繁に出しています。今回の教育部長の発言は、大学でのある種の政治キャンペーンの始まりかもしれないとの見方も出ています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/01/31/a1173673.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/水田 映像編集/李)