【新唐人2015年06月07日】1989年の天安門事件から今年で26年になりました。中国各地では警察による監視が強化されましたが、ネット上でも「ネット警察」による取り締まりが始まり、一晩で20万のチャットグループが封鎖されました。
今年の6月4日で、中共が天安門広場で学生を武力弾圧した天安門事件から26年目になりました。民衆が天安門事件の真相を知ることを防ぐため、当局は多くの民間活動家に対する監視を強化したほか、ネット上でも取り締まりを行いました。
6月1日、中国のミニブログ(微博)、ウィチャット(微信)、百度(バイドゥ)などの掲示板に、一斉に全国各地のネット警察のアカウントが現れました。2日、官製メディアは、ネット警察は初の任務として一夜のうちに20万のチャットグループを封鎖したと伝えました。
中国のネット有名人「秀才江湖」(しゅうさいこうこ)さんによると、ここ数日、チャットグループだけでなく、多くのウィチャット(微信)やミニブログ(微博)のアカウントも削除されました。
ネットユーザー 「秀才江湖」さん
「ウィチャット(微信)のチャットグループで皆が、チャットしていたのに突然止まりました。数時間も止まったままで、それでようやく封鎖に気づいたのです。とても腹が立ちます。話もできないなんて、こんな政権は必要ありません」
「秀才江湖」さんによると、封鎖されたチャットグループでは有害または違法な内容が発信されたわけでもなく、ただ当局が天安門事件の真相を隠していることに関する内容があっただけだと話します。
中国国内のSNSサイトでも、ここ数日間は、政治に関するメッセージや画像、動画などは発信しないよう告示を出しました。ネット規制はチャットグループから着手し、ネット警察と百度が共同で行うとのことです。
上海ネット活動家 陳瑜さん
「私が入っているグループで、大きなグループは全部封鎖されました。小さいグループはまだましで、4〜500人の大グループは全部封鎖されました。敏感な日がやってくると、彼らも後ろめたいのです。より多くの人が真相を知り、自分たちの過去の罪を知ることを恐れているのです」
中国のネットユーザーたちはアカウントの封鎖のほかにも、ネットでの発言で罪が問われることをさらに危惧しています。甘粛省蘭州市の共産党機関紙の職員、趙文(ちょうぶん)さんは、ネット上で殉職(じゅんしょく)した警察官を皮肉った書き込みをしたことが原因で、5月28日、停職処分を受けています。
4日、東方報業集団のウェブサイト「東網(とうもう)」は評論文を掲載し、26年来、毎年6月4日になるたびに、当局は民間の怒りと追悼を恐れ、社会への不満が政権の崩壊へとつながることを恐れ、神経を尖らせていると指摘しました。
例えば、黒竜江省慶安(けいあん)市の陳情者射殺事件では、天安門事件での武力弾圧と結びつけられるのを恐れ、声援にかけつけた民衆を全員拘束しました。また、スマートフォンアプリ「ウーバー(UBER)」を利用してタクシーを呼ぶのも、天安門事件と結びつけられると考え、タクシー会社に規制をかけました。さらには、大学統一試験を終えた受験生が、試験用紙を破って校舎からばら撒くことも、「6月に雪が降る」ことを連想させるので、当局から禁止されています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/06/04/a1201429.html (中国語)
(翻訳/吉田 ナレーター/村上 映像編集/李)