【新唐人2015年06月15日】中国で、親が都市部へ出稼ぎに行き、農村部に残された子供4人が服毒自殺しました。実は3年前にも同じ地域で、子供5人が暖を取るためにゴミを燃やして、一酸化炭素中毒で死亡する事件が起きていました。
6月9日の午後11時半、貴州省の農村で、農薬を飲んだ子供4人が発見されましたが、治療のかいなく死亡しました。服薬自殺と見られます。4人は実の兄弟で、13歳の兄および妹が3人です。
4人の父親は出稼ぎに行き、母親は3年前に家を出たきり、行方が分かりません。父方の祖父母はすでに亡くなり、母方の祖父母も高齢なため、子供たちだけが家に残されました。親戚の話によると、子供たちは学費が払えず退学となり、自分たちで作ったトウモロコシの粉で飢えをしのいでいました。
事件発生後、子供たちの境遇と自殺の原因が注目を浴びています。メディアが現場で撮影した写真は、粗末な土壁の家、ボロボロの服、今にも倒壊しそうないわゆる「学校」など、痛ましいものばかりでした。子供たちは餓死を恐れて自殺したのではないかと分析するメディアもあります。
湖南省・留守児童の親 譚樹如さん
「私の故郷は田畑が荒れ、ひどい状況です。村に残る者は収入がゼロ。あっても、高齢者への手当てくらいです。私の父への補助は1か月90元あまり。小学校まで2キロほどあり、7~8歳の子供にとっては大変です」
実は3年前、同じ地域で、5人の子供が暖を取るためにゴミを燃やし、一酸化炭素中毒で死亡する事件が起きていました。当時の報道によると、地元当局は事件発生後、留守児童の救助基金を設立し、マンツーマンで援助するほか、毎年6000万元の予算で、留守児童の教育と生活を保障すると約束しました。それらのお金はどう使われたのでしょうか。
湖南省・留守児童の親 譚樹如さん
「役人が着服したのでしょう。共産党は監督を受けないので、留守児童にお金が届きません。届くとしても、まず村長や校長の息子のもとに行き、留守児童のところに行きません。子供の身上調書を作成し、銀行口座を開き、自ら送金しないと全部 着服されます。6000万?600万が児童に使われればましです」
激しい非難を浴びた当局は、すぐに「調査結果」を発表しました。いわゆる「調査結果」によると、子供の家庭は貧しくなく、20万元に相当する3階建てのビルを所有していたほか、豚を2匹飼っており、トウモロコシ500キロとベーコン数十キロがあり、1年に4回、500元ほどの生活保護を受給しており、3500元以上の預金があったといいます。また、子供は学校が嫌で登校を拒否したと主張しています。
この当局の「調査結果」は、逆に市民の怒りを買いました。ネットには当局への非難の声であふれています。「20万の価値がある家だって?じゃあ19万で売ってやる」、「生活保護費は10年で2万元と言えば、もっと多く聞こえる」、「預金が3500元、本当に金持ちだな」。また、数十人のネット民がリレー方式で当局を批判しました。「子供4人が死んだあと、当局の最初の反応が、子供たちの生活は貧しくなかったとの主張だった」。
湖南省・留守児童の親 譚樹如さん
「いつも政府は問題を回避します」
ネット民は、幼い4人の命がはかなく散っても、冷酷な共産党政府の良心は目覚めないと嘆きました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com.tw/b5/20150613/video/150605.html?貴州4名兒童集體自殺%20官方推責遭斥冷血 (中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/佐藤 映像編集/李)