【新唐人2015年07月12日】最近トルコで、中国共産党に対するデモが絶えません。中共メディアは、これを「反中」デモだと伝えましたが、世界ウイグル会議(WUC)は、中共の暴政への抗議だと反論しました。
7月5日、トルコのイスタンブールと首都アンカラの中国大使館の前では、中共によるウイグル族の抑圧政策に抗議するデモが行われました。
世界ウイグル会議スポークスマン アリム・セイトフ氏
「中国政府は最近特にラマダン期間中、ウイグル族のイスラム教徒の断食を禁じるなど、信仰を抑圧しています。そこでトルコ人は各都市で、大規模なデモを行っているのです」
ラマダンとはイスラム暦の第9月で、イスラム教徒はこの1か月間、日の出から日没まで断食します。
『ボイス・オブ・アメリカ』の報道によると、新疆ウイグル自治区の複数の役所や学校は、党員、教師、学生などに対し、ラマダン期間中の断食を禁止、あるいは奨励せず、その一方で地元レストランにラマダン期間中の通常営業を奨励しています。
しかも、新疆医科大学はラマダン期間中、休憩時間に学生にスイカを出して、断食を行っているか「踏み絵」を行い、拒否した学生を学校の治安所に送ったそうです。
先月末、トルコ外務省は中国大使に接見し、断食禁止に関心を示しました。さらに、中国からタイへ逃げ、一度は拘禁された中国のウイグル族173人を受け入れました。
世界ウイグル会議のスポークスマン、アリム・セイトフ氏は、トルコはウイグル族の基本的な人権を懸念しているのであり、決して「反中」ではないと述べています。
世界ウイグル会議スポークスマン アリム・セイトフ氏
「反中ではなく、中共の暴政に反対するデモです。トルコ国民は中国人や漢族に反対していません。共産党はウイグル族の信仰や民族の伝統、言語を消滅させようとしているので、中共とその暴政に抗議したのです」
中共外交部は7月6日、中国のウイグル族は憲法が保障する宗教と信仰の自由を享受しており、報道された「ウイグル族問題」はまったく存在しないと断言しました。また同じ日、中共メディアは、トルコのデモは右翼勢力と西側メディアの扇動によるものだと伝えました。
アリム・セイトフ氏
「中共はすべての問題を他国や他人のせいにします。根本的な問題は、海外の分裂主義や民主活動家ではなく、中共の暴政です。政治を改革せず、人権や自由 自らの憲法を尊重しないので、中国は乱れるばかりです」
最近トルコでは、中国料理店の窓ガラスが割られる事件やデモの参加者が韓国人観光客を中国人と間違えて襲う事件が起きています。
学者 陳永苗さん
「皆 普通の中国人ですが、中共の政治体制や対外拡張の犠牲になっています」
今年の7月5日で、「ウイグル事件」から6年になります。この日、ヨーロッパの各国で、様々な記念行事やデモが行われました。
2009年7月5日、ウイグル人が当局による事件処理に抗議をしたところ、大規模な衝突に発展しました。政府のデータによると、この事件で197人が死亡、1721人が負傷しました。その後の数か月の間に、多くのウイグル人が死傷あるいは行方不明になりました。事件の真相や真の死傷者数はいまだ不明です。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/07/08/a1208874.html(中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/水田 映像編集/李)