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中国の軍事費拡大の内幕

2011年04月12日

 

 【新唐人2011年4月13日付ニュース】中国の軍事予算は今年も大幅に増加し、世界各国の懸念が高まっています。一方、今年の安定維持予算は軍事費を超えました。では、中国が軍事費と安定維持費を増やす動機は?専門家の意見を聞いて見ましょう。

 
政治評論家の陳破空さんは2日、ニューヨークで、“中国の政治と軍拡”と題した講演を行い、中国の軍拡の動機と内幕を暴きました。
 
中国が今年3月に公表した予算によると、今年の公共安全支出予算は軍事予算を超えています。軍事予算は12.7%増の6011億元。一方、警察部門、国家安全部門、民兵、裁判所および刑務所など、公共安全領域の予算は13.8%増の6244億元(約7兆8000億円)。これらは当局の“安定維持コスト”なのです。
 
陳さんは、中国の実際の軍事費は、公表した数字をはるかに上回ると言います。
 
政治評論家 陳破空:「外部はみな知っていますが中共が公表した軍事費は実際の軍事費を含んでいません。含まれていない軍事費は 例えば:ハイテクの開発費、最新兵器の購入費、地方政府の軍隊への支持など。国際軍事機関は中共が公表した数字を2~3倍に計算します。これが真の軍事費です
 
では、中国の軍事費増加は外部の脅威が原因なのでしょうか。陳さんは、中国の大幅な軍事費増加は三回あり、いずれも外部の脅威はなかったといいます。1回目は1989年の天安門事件の弾圧後。その後、軍事費は2ケタ代で伸びていきます。
 
政治評論家 陳破空:「1989年 軍が鄧小平を支持し、虐殺の方法で全国的な民主化運動を鎮圧しました。鄧は感激し 一言言いました。軍隊は試験に合格したとその後 鄧は軍事費を急増させ、給料を大幅に上げ、軍備を増やすなどで軍人を厚遇しました」
 
2回目は90年代。台湾独立を防ぐという名目で、弾道ミサイルの照準を台湾に当てました。
 
そして3回目。中国の軍事費は中国国民と台湾へのけん制に使っても、まだ余裕があります。そこでアメリカの代わりに、アジアでの覇権を狙いました。
 
昨年、中国は南シナ海問題をチベットや台湾問題と同じレベルに位置づけし、東南アジア六カ国の警戒を招きました。またアメリカに対して、黄海に空母を進入させないよう警告しました。
 
中国は膨大な軍事費を利用し、対外拡張を狙っています。昨年の安定維持コストは5486億元で予算を300億元以上オーバーし、軍事費すら上回りました。これは何を意味するのでしょうか。
 
政治評論家 陳破空:「去年の安定維持費は予算をオーバーしました。市民の抗争の激しさを表し、中共の予想を超えました。ダライラマがよく言い表しました。中国は安定維持費が軍事費を超えた事を自ら認めたとダライラマは言いました。その意味は 内部の敵が外部の敵を超えたということです。これは恥ずかしいことだとダライラマは言いました」
 
最近、中東や北アフリカのジャスミン革命の波が押し寄せ、中国各地でもジャスミン集会が出現。当局は締め付けに大量の人、モノ、カネを投じました。陳さんは、共産党当局は政権維持のため、もう錯乱状態に陥ったと指摘します。
 
また当局は、納税者の税金を使って民衆を弾圧しながら、自分たちは贅沢三昧です。中央テレビの報道によると、全人代期間中の共産党幹部の交通費、食費、外国旅行費用などを合わせると9千億元に上り、安定維持コストを上回りました。
 
いわゆる中国の飛躍や中国脅威論に対し、陳さんは、単なる共産党の台頭と脅威に過ぎないと指摘。これこそ中国国民と世界が直面する脅威であるといいます。
 
新唐人テレビが送りしました。

 

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