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世界情勢を揺るがすビンラディンの死

2011年05月05日
 
【新唐人日本2011年5月6日付ニュース】10年前のアメリカ同時多発テロ事件の首謀とされるウサマ・ビンラディン容疑者。米軍は5月1日、4機のヘリコプターでパキスタンの首都郊外にある別荘を襲撃し、ビンラディン容疑者を射殺しました。このニュースに、中国も沸いていますが、専門家も、これは世界の情勢を揺るがす大事件だと分析しました。
 
アメリカのオバマ大統領は、平和や人類の尊厳を尊ぶ人は誰しも、ビンラディン容疑者の死に歓呼すると発言。ブッシュ前大統領も、「どれだけ時間がかかっても、正義はいつか必ず実現する」というメッセージを発したと評価。
 
フランスのサルコジ大統領、ドイツのメルケル首相、ロシアのメドベージェフ大統領も、容疑者の死を評価しました。イギリスのキャメロン首相は、オバマ大統領に感謝を示すと同時に、容疑者が死んでもテロは終わらないと警告します。
 
時事評論家 曹長青さん:「ビンラディンは世界テロリズムの象徴的人物でした。ビンラディンの死でテロリズムは方向性を失って、低迷するかもしれません。崩壊の恐れすらあります。これは世界情勢に大きく影響します」
 
国連の安全保障理事会は声明で、これは世界の対テロ戦争における決定的な進展だと評価。潘基文事務総長も、対テロ戦の転機になると指摘しました。
 
新華社の元記者 呉葆璋さん:「これは世界を揺るがす大事件です。米国はビンラディンの死でアフガンとイラクから手を引けるので、世界の他の問題に着手できます。アラブの春が世界の政治の方向を示します」
 
ニューヨーク市立大学シティカレッジの夏明教授は、アラブの民主化運動は、ビンラディンとアルカイダの暴力方式を見限ったことを意味すると分析。
 
NY市立大学シティカレッジ 夏明教授:「ビンラディンは30年余りも暴力を用いたものの、アラブ世界は根本的には変わらず、逆に災難をもたらしました。同時にアラブの新たな世代は非暴力で民主化運動を進め、より大きな結果を得ました」
 
中国政府は2日、容疑者の死亡を控えめに評価。しかし専門家は、中国政府にとって逆に打撃だと分析しました。
 
時事評論家 曹長青さん:「中国政府はずっとビンラディンとテロで米国をけん制してきました。対テロ戦争で協力してほしいなら、中国の味方になれと妥協と譲歩を迫りました。今 そのカードが消えて駆け引きの可能性も減り、欧米には有利になりました」
 
ビンラディン容疑者の死に対し、中国のネットでは様々な声が上がりました。「ビンラディンも中国の国家テロと比べれば、まだまだかわいいものだ」「これでアメリカも全力で中国の独裁政権に対処できる」
 
中国人の蒙召さんは投稿で、これは共産党指導者への警告だと述べます。「文明世界を敵とする集団とそのトップは、どれほど悪賢くても、最終的に正義の懲罰から免れられない。人類は21世紀、独裁主義を葬り、独裁者すべてを絞首台に送るという確信を強める」
 
中国暫定政府の唐柏橋報道官は、ビンラディンの死は、正義と民主を追い求める世の人、特に中国人を強く励ますと評価。中国の民主化にも大きく影響し、これにより、歴史の新たなページが刻まれると述べました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。

 (中国語)

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