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武装警察は中国民衆を鎮圧する道具 『武装警察法』改正の意図と効果【禁聞】

2016年03月18日

【新唐人2016年3月18日】

 

中国当局の両会(中国人民代表大会と中国人民政治協商会議)において、中国武装警察政治委員孫思敬(そん しけい)氏が、武装警察を確実に中央軍事委員会に属させるための『武装警察法』改正案を提出しました。武装警察は共産主義体制下の特別な部署で、民衆の鎮圧、政敵の抑圧の為に働き、共産党が消滅と共に不要となると思われています。

 

『解放軍報』の報道によると、武装警察政治委員孫思敬氏が、『武装警察法』に軍事委員会主席責任制などを追加する提言をしました。

 

提案によると、軍事委員会主席責任制は「憲法」で定められており、改正案は、「共産党中央、共産党軍事委員会及び習近平主席が武装勢力の最高権力を確実にするためのものだ」と述べています。

 

2009年に制定された『武装警察法』によると、武装警察は国務院及び中央軍事委員会が統括管理、指揮すると規定しています。しかし、実際、武装警察部隊は徐々に政治法律委員会の直接支配下となっています。

 

江西省南昌(なんしょう)工程学院軍事法律専門家曾志平(そう しへい)氏は、これは『憲法』、『国防法』『兵役法』と矛盾すると指摘しました。『憲法』93条には、軍や武装警察などの武装部隊は中央軍事委員会の管轄と規定しますが、現在の武装警察官僚の任命は、国務院総理が先に決め、軍事委員会は後です。

 

北京時事政治ウォッチャー華頗(か ぽう)氏によると、準軍隊と定義される武装警察は、その帰属が混乱しています。以前は中央軍事委員会に属し、総書記は同委員会主席の兼任が多いゆえ、共産党指導部に属します。その後、政府は他国に学び、警察は政府所有、武装警察は公安部に入れ、国務院に属し、情勢変化により、政治法律委員会の管轄下になっていると分析しています。

 

華頗氏
「地方政府と民衆の衝突が絶えず、武装警察が頻繁に出動し、民衆の鎮圧を行ったため、政治法律委員会も管轄できる。だから、現在、武装警察は、中央軍事委員会、政治法律委員会と国務院の3方面からの指揮を受けています。うち、国務院には優先権があります」

 

上海政法学院副教授陳道銀(ちん とうぎん)氏は、武装警察の指揮系統は問題が多く、特に、政権指導者と軍が衝突した時、危機となるだろうと分析しています。

 

曾志平氏は「王立軍(おう りつぐん)事件の時、武装警察が米国領事館を包囲した事件や、周永康(しゅう えいこう)の「3・19」クーデターと武装警察の関係など、これらは、国家元首に不安を感じさせるでしょう」と言います。

 

コロンビア大学政治学教授李天笑(り てんしょう)氏
「武装警察法の改正の主な目的は、江沢民時代に周永康が掌握していた、武力クーデターを起こすことのできる力を習近平氏に移行するためです。直接掌握することによって、武装警察の各位置にいる江沢民派を一掃し、トラ叩きの時に反対勢力にならないためです」

 

孫思敬氏が言うには、近年、武装警察の活動範囲が広くなり、海上の災害救助もでき、法改正で任務範囲を拡大することに明確かつ具体的な法的根拠を提供できます。

 

コロンビア大学政治学教授李天笑氏によると、西欧諸国では、災害救援は消防、海上権益守護は海軍、国内治安維持には警察があり、武装警察のような機関はどの国にも存在しません。

 

李天笑氏

「武装警察という組織は共産党体制と関係があり、民衆が自ら自分の権利を守ろうとするとき、これを部隊として自由に動かし、民衆を鎮圧する道具になります。武装警察という組織は共産党体制の消滅と共に、消されていくと考えています」

 

また、住宅の強制取り壊し事件や有毒化学工場建設の反対デモで、武装警察は民衆を殴り殺しており、法輪功学習者に対する卑劣な臓器狩りの犯罪にも、武装警察が警護と輸送に加担していると李天笑氏が指摘しています。

 

4法改正によって、指揮権問題は解決するかもしれませんが、警察が真に人々の利益を保護する力となるには、共産党体制を終わらせる必要があると李氏は言います。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/03/14/a1257512.html (中国語)

       

(翻訳/小松 ナレーター/金丸 映像編集/李)

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