【新唐人2016年06月23日】
南シナ海の主権問題に関する仲裁裁判所の判決が間もなく発表となる。これに先立ち、米国は第七艦隊に所属する空母2隻を含む空母打撃群をフィリピン沖へ派遣し、軍事演習を実施している。アメリカ海軍のリチャードソン作戦部長は20日、ワシントンで講演し、一連の活動は同区域におけるすべての国に対するメッセージだと述べた。
米海軍作戦部長・リチャードソン
「軍事演習は区域内におけるすべての国に対するメッセージだ。同盟国に対しては米国が守るという約束を示し、不穏な動きを試みようとする国に対しては警告を示すものである」。
米第七艦隊は、空母「ロナルド・レーガン」と「ジョン・C・ステニス」の2隻を含む空母打撃群をフィリピン沖に展開させ合同軍事演習を行っていると発表している。南シナ海の主権をめぐる仲裁裁判所の判決が間もなく発表されるのに先立ち、6月末にはアジア太平洋地域で多国間軍事演習が実施される予定で、注目を集めている。リチャードソン作戦部長は、長期的に見て同区域で各国が規則に則り健全な関係を築いていくよう希望していると強調した。
米海軍作戦部長・リチャードソン
「協力し合うことが最も理想的だが、競争も許容の範囲だ。だが、対抗し合うことは避けたい」。
南シナ海の主権をめぐる仲裁裁判所の判決について、中国に不利なものになるだろうというのが大方の予想であるが、同区域の緊張を増すかどうかは分からないとされる。
元米上院議員・リーバーマン
「われわれは大きな試練に立たされている。判決の結果によって表面的な対抗が激化しないことを望む。対抗は誰にとってもよくない結果をもたらすだろう」。
専門家は、仲裁裁判所の判決は非常に重要ではあるが、判決の如何によらず、関係諸国の争いはその後も続くだろうと考えている。
新アメリカ安全保障センター上級顧問・クローニン
「たとえ中国が判決を受け入れたとしても、同区域をめぐる関係国間の問題をすべて解決することはできない。問題はあまりにも多岐にわたり、あまりにも多い。南シナ海にとどまらず、世界全体に影響を及ぼす問題である」。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/06/21/a1272479.html(中国語)
(翻訳/白白 映像編集/李)