【新唐人日本2011年7月3日付ニュース】中国では地方政府が不法なゴミ置き場の処理を怠り、各地がゴミ置き場と化しています。撮影師の王久良さんは、北京郊外に密集しているごみ置き場の地図を作成しました。本日は中国各地で問題になっているゴミ問題を取り上げます。
“広州日報”によると、長期にわたり追跡撮影を行っている撮影師の王久良さんは、ネット上に“街を囲うゴミ”と題した写真シリーズを掲載し、中国各地の深刻なゴミ問題に警鐘を鳴らしました。
ゴミで埋められた数十メートルの深さの大きな穴。ごみ焼却で立ち上る黒い煙、飛び交う蚊やハエ。王さんが地図に記した北京郊外の“不法ゴミ置き場”は4~500ヶ所に上ります。
2008年10月から始めた“不法ゴミ置き場”の追跡。実地調査で訪れたある農村では、村に入ったとたん強烈な悪臭に襲われました。林を通り抜けると、サッカーグランド大のゴミ置き場が目の前に飛び込んできました。悪臭で息もできないほどだったそうです。ここは元々魚の養殖池だったそうですが、わずか数ヵ月後にゴミ置き場と変わり果てました。持ち主が魚の養殖よりゴミ置き場のほうが儲かるので貸し出したそうです。
このようなことは中国各地で見られます。香港の“アップルディリー”によると、広西省昭平県黄姚古鎮は千年の古都ですが、地方政府の放任の下、毎日数十トンのゴミがこの町に捨てられます。川に流れ出る汚水により、下流の町まで飲料水の危機にさらされています。
メディアに寄せられた情報によると、不法ゴミ置き場は短期間で暴利をむさぼることができるといいます。貴州省貴陽市烏当区東風鎮のある市民の訴えによると、2006年以来、東風鎮の農地は三つの不法ゴミ置き場になり、240ムーの耕地がゴミの山と化しているそうです。
広西省のあるゴミ置き場の責任者の話によると、ゴミ置き場を120万元で譲ってもらい、毎年村民に15万元、村の共産党委員会に数万元払うそうです。運ばれてきたゴミはトラック一台あたり100元徴収します。一日100台と計算すれば、年間収益は300万元以上になります。このような不法ゴミ置き場が烏当区内には20数箇所あるそうです。
烏当区都市管理局によると、ゴミ置き場の申請手続きは現地の村委員会から鎮政府へ、また烏当区林業局、環境保護局、国土局、計画局が捺印し、実地検査を経て、正式運営ができるそうです。
しかし、“中国の声”の記者が烏当区国土局と計画局に取材に行った際、ゴミ置き場の申請は都市管理局が管理しており、今のところ手続きもほとんど必要ないと示したそうです。
新唐人テレビがお伝えしました。