【新唐人2016年8月23日】
アメリカ、シリコンバレーの社長でインド人のアミィ氏は、カリフォルニア州の小さな田舎町パロアルトに家を買いたいと思っていた。思いもよらず、彼女のアメリカンドリームは気違いじみた中国バイヤーによって、粉々になった。彼女はすでに12回もサインしたが、全部、中国バイヤーに取られてしまい、信じられないでいる。パロアルトはシリコンバレーの最も良い地域の一画で、ここの家の価格は安くない。一軒、少なくとも150万米ドル以上はする。しかし、中国バイヤーたちは、鼻息が荒く、全額現金払いで、しかも、少なくとも大家が出した価格より20万米ドル上乗せされている。アミィ氏が全く不思議に思うのは、なぜこんなに現金があるのかということだ。
アメリカ経済人を驚かせる中国バイヤー
2012年12月中旬、大陸メディア『南方週末』が報じたところでは、中国の住宅ブローカーがアメリカ不動産市場を襲撃し続けている。報道によると、アメリカ不動産市場やその他の投資領域に入り込んでいる中国バイヤーはスズメバチのようである。全米不動産経営者協会の数値によると、2011年以降、中国はすでにメキシコとイギリスを超えて、アメリカ不動産業の第二の国際的バイヤーとなり、購入資金は年に約90億米ドル、国際販売額の11%に当たり、カナダにわずかに及ばない。
中国バイヤーがニューヨークやロサンゼルス、今まで中国人が買ったこともないようなフロリダにも手を出し、狂ったように買い占め、似たようなことがアメリカ各地で見受けられる。アメリカのメディアは、1980年代の日本人がアメリカを買いあさったことを思い起こさせると報じた。
台湾人の羅懿慧氏は、ニューヨーク、ロングアイランド島の不動産代理を20年やっている。アメリカのプルデンシャル・ダグラス・エリマン不動産会社のシニアCEOが中国人の近年のアメリカにおける、狂ったような不動産買いに対して大いなる懸念を表明した。『南方週報』の取材に対して、中国人は2012年に突如大量に押し寄せるようになり、これはエクソダス(大移動)ではないかと疑ったものだ。
ロングアイランド島に家を買う中国人は皆、チャンスを逃さないように一生懸命
ニューヨーク東部のロングアイランド島は、海に面した長細い小島で、景色もよく、鳥が鳴き、花が咲き、交通の便もよく、電車で20分でマンハッタンに出られ、税率はやや高く、ニューヨークの富裕地区と言える。
遠いアメリカで家屋を求めるバイヤーはだいたい30代、40代の人で、40過ぎの人が資産は皆億を超えていることには不思議さが感じられる。これらの金持ちが群れをなしてやってくる。彼らは大金を持ち歩き、使いまくっている。
羅懿慧氏によると、ロングアイランド島で最近3000万米ドル以上の物件が3つ売れ、買主はいずれも中国人だと言う。価格は安くないにもかかわらず彼らは「中国に比べて安い」と言う。彼らにとって一軒の家を買うのは、500米ドルの服を買うようなものらしい。
中国の客はいつも10数人で一組となり、観光ツアーのように家を見て回る。彼らはとにかく、金持ちで、鼻息も荒いという印象を人に与える。家を見る際に庭に出てたばこを吸い、吸い終わると、その場で投げ捨てる。ある時、入口で部屋を見たとたんに気に入らなかったようで、くるりと背を向けた。家主の気持ちなんて全く考えもしない。彼らの多くはロングアイランド島で家を買うのは、子供が勉強するのに便利だからだと言う。ある時、羅懿慧氏は好奇心が抑えきれなくなった。大陸の客の金は結局どこから来たのか?
大気汚染が多くの中国富豪が他国へ移住することを促した
2014年3月、アメリカの『タイムズ』が中国の最も裕福な人々が大挙して、他国へ移住しているが、その主な原因は意外にも大気汚染から逃れるためだと報じた。
報道によると、その年の1月のリサーチ結果によると、資産額が160万米ドルを超え、中国富裕層の64%は、既に海外へ移民しているか、計画中とのことだ。2年前は60%であった。驚くべきことはこのように今も増え続けていることだ。
報道によると、富裕層にとって引越しは心の向くままと言うわけには行かず、決定には困難を伴う。中国の言葉と文化は彼らを止まらせられそうとするが、多くは子供の健康を心配している。多くの富裕層は深刻な大気汚染が迫っている中国から逃れようとしているのだ。
裕福な肖可可氏は言う。「昨年の夏、家族でアメリカに観光旅行で行き、アトランタ、ラスベガス、ロスアンゼルスなどの都市を巡ったところ、空気の綺麗さに驚いた。ちょうど夫も大気汚染から逃れるため、サンフランシスコでコンサルタント会社を開業している。」
スタイリッシュな高梅戴氏は、喘息もちの9歳の娘がいて、マスクを外しながら、「中国を離れることを決めようとしている。空気汚染が原因の一つだ。」と話していた。
経済の危機が投資の流動を刺激し、富裕層の海外逃亡も進んでいる
大陸の『経済参考報』は2015年2月11日に、「中国の資金が海外へ流出するのが加速し、多くは、海外留学や不動産投資に費やされている。」と報じた。
それによると、中国中央銀行の国際収支の統計によると、2014年下半期以降、中国から流出した資金は921億米ドル。シティバンクの調査によると、2014年の第4半期に中国から流出した資金は2500~2700億米ドル、月平均1000億米ドルに上る。
調査で明らかになったのは、当面中国の資金が外へ流出する第一のルートは、中国人の海外留学だ。2014年までにアメリカへ留学した中国の大学生、院生はすでに27万人に及ぶ。今のところ、アメリカに在学している中国人留学生の数は65万人以上になる。もし毎年平均4万米ドルと計算すれば、中国の親は毎年アメリカの高等教育の費用は260億米ドルを納めることになる。
それ以外に、中国が世界各国の不動産市場に投じる資金も莫大だ。報道によると、ここ3年、毎年中国人は様々なルートを用いてアメリカの物件を買い入れ、その数は30万軒になり、もし、1軒50万米ドルとして70%は一括入金とすれば、毎年中国人はアメリカの不動産に1000億米ドルを投じている。その他商業的不動産を加えたなら、その資金はさらに大きくなる。
オーストラリアの大都市、カナダのトロント及びバンクーバーも同じような状況だ。シドニー、メルボルン、バンクーバー、トロントなどの大都市の住宅の販売価格に、この処上昇し続けているが、ほぼ中国人の資金がそれを支えており、トロントの不動産開発業者は逃げてしまい、被害に合う人の80%以上が中国人だ。
2016年1月26日、Bloomberg社の調査が示したところでは、2015年12月に海外に流れた資金は1587億米ドルにまで上昇、1月の資金流出分は二番目の水準となり、9月分が1943億米ドルだった。2015年を通して、流出する総額は1万億米ドルとなる。
『国際金融報』が驚きを示したのは、経済が不安定だと人民元は価格が下がると予想され、現在、経済環境が不振の中、海外投資がうなぎ登りで、中国投資家の足跡はすでに世界に広がり、中国の物件あさり集団は世界を恐れさせている。明らかなのは、中国の経済危機が、投資の流動性を刺激したということだ。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/04/06/a1261104.html(中国語)
(翻訳/プリシラ)