【新唐人2016年10月25日】
ドゥテルテ・フィリピン大統領は23日、深刻な台風被害を受けたルソン島のトゥゲガラオ市を視察した際、中国政府がスカボロー礁付近での警戒を緩め、数日後にはフィリピン漁民が同海域で操業できるようになるかもしれないと述べた。そのうえで、大統領は「彼ら(中国側)が言った通りやるかは分からない」とも付け加えた。
BBCによると、2012年4月、フィリピンと中国の公船がスカボロー礁付近で遭遇、フィリピン側が立ち去った後、中国側が同礁を実効支配している。先週北京を訪問したドゥテルテ大統領は、この問題について話し合いを行った。
ドゥテルテ大統領は、フィリピン漁民が再び同海域で操業できるかもしれないとしたうえで、両国とも魚類の産卵地で保護されるべき礁湖では操業を行わないとも述べた。
マグロなど魚類の産卵や繁殖の海域となっている同海域において、生態バランスを保つことができると主張した。
ドゥテルテ大統領:「もしスカボロー礁の主人として我々が戻ることができたなら、彼らもまた自分たちが主人だと主張するだろう。そうしたら、そこで魚を獲るなと言ってやる。」
「彼が中国漁民をそこへ行かせないことを私は知っている。双方とも行けないのだ。こういう話だが、彼らが言った通りに実行するかは分からない。」
また、「あと数日待てばいい。そうすれば、我々の漁民はスカボロー礁に戻って操業できるようになるかもしれない。」とも述べたが、中国側がどのような条件を出したかについては触れてなかった。
フィリピンから200カイリの距離にあり、同国の経済水域に属するスカボロー礁をめぐっては、フィリピン、中国両国が領有権を主張している。
ドゥテルテ大統領は訪中期間中、習近平国家主席やそのほかの高官と会見し、両国は13種類の文書に署名を行っており、南シナ海の領有権をめぐる仲介裁判所の判決が出て以来悪化していた両国の関係が改善されたと報じられている。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/10/24/a1293096.html(中国語)
(翻訳/白白)