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大学富豪ランキング 千億資金はどこから?【禁聞】

2016年10月29日

【新唐人2016年10月29日ニュース】

最近、中国教育部直属の大学各校が発表した年度決算報告で、年度収入が十数億元から数百億元に達し、注目を集めています。大学の高収入は一体どこから来て、どこに使われているのでしょうか?

 

中国教育部直属の70校大学が公表した2015年度財務決算報告の収支決算総額では、清華(せいか)大学、浙江(せっこう)大学、北京大学、上海交通大学が収支総額のトップ4に入りました。これらの大学の収支総額は百億元を超えており、清華(せいか)大学は200億元を超えました。

 

公表データをもとにネット上では、「中国大学富豪ランキング」が作られ話題を呼んでいます。2014年度、2015年度の「中国大学富豪ランキング」から見ると、ランキングに入った大学の年度収支は数十億元を超えており、10億元未満の大学は僅かです。

 

これらの巨額の収支はどこから来て、どこに使われたでしょうか?これは最も関心を呼ぶ問題ですが、公表したデータでは大まかな項目しか載っておらず、詳細は明らかになっていません。

 

首都師範大学教育科学学院元副教授 李元華氏

「これらの報告は学校が自分で出したものです。西側諸国では財務は第三者が監査しますが 、中国の大学の場合、データは学校が操作するので、信用できません。このような大まかなデータ公表はあまり意味がありません。学校の支出額が分かっても、お金の出所やどこに使われたかは一切見えてきません。」

 

統計によると、中国の大学、大学院の収入は国が供給する資金と事業収入の二つが全体の8割を占めています。2014年の全国73校の大学と大学院の収入は2千億元で、政府からの資金は942億元で全体の46.6%を占め、事業収入は40%を占めました。

 

この統計から「中国大学富豪ランキング」に入っている大学は、収入の半分以上が国の資金であることがわかります。

 

首都師範大学教育科学学院元副教授 李元華氏

「中国には大学が数千校もありますが、富豪ランキングに上がっている大学は国の教育経費の7割以上を使っています。国は教育経費の殆どをこれらの数十校に投入しているんです。」

 

公表したデータによると、中国が教育に投入する資金は先進国と比べると大きな差があり、インド、ブラジルなど発展途上国にも及びませんが、限られたこの教育資金は殆ど数少ない「重点」的な大学に投入されています。そのため、多くの一般大学は経費不足の問題が生じています。

 

不公平な資金配分について、山東大学の元教授、孫文広氏は、中国の「メンツ立て」に由来すると分析しています。

 

山東大学の元教授、孫文広氏

「世界ランキングでトップ10に入る中国の大学はないから、毎年発表する大学のランキングで順位を上げていかないと、メンツが立たないと思っているんでしょう。そのため重点大学に毎年巨額の資金を投入しています。目的は世界ランキングで中国の大学の順位を上げることです。」

 

では、巨額の教育経費を受けているこれらの大学は、その経費を一体どこに使っているのでしょうか?去年の公表データでは、大学73校の総支出は1800億元で、「教育出費」が9割以上を占めるとされています。実際はどうでしょうか?

 

首都師範大学教育科学学院元副教授 李元華氏

「なんでもかんでも教育出費と名付けています。例えば学校の基礎建設など教育と直接関係のない項目も、教育出費としています。」

 

評論によると、多くの大学は、出費の詳細がなく、監査部門も不完全のため、巨額の収入は浪費、転用、占拠され、学生の育成、学資の援助などに使われる資金はほんの一部です。

 

新唐人テレビがお伝えしました。 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/10/19/a1292307.html(中国語)

(翻訳/吉田 ナレーター/根本 映像編集/李)

 

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