【新唐人2016年11月28日】
Facebookが中国市場に参入するため検閲ツールを極秘開発中だとのニュースが明るみになりました。
Facebookの3人の社員が外国メディアに明らかにしたところによると、同社は中国市場に参入するため検閲ツールを極秘開発中で、同ツールによってある特定のテーマについては中国のユーザーのアカウントには流れない仕組みになると言います。
社員らの話によると、Facebookが直接検閲するのは避けるものの、検閲ツールを中国側の協力企業に提供する可能性があるとのことです。
グローバル・オンライン自由法案の当事者 蔣品超氏:「中国政府は政権を維持するため、国民の知る権利を著しく侵害しています。自由主義国から中国市場に参入する大企業は自由という価値観を中国にもたらすべきです。もし利益のために中国政府に協力するのなら、それは一種の後退です。」
米インターネット大手グーグルもかつて中国の検閲に協力したことがあります。2004年に米国動態網は、中国で天安門事件で迫害された詩人の「蔣品超」をグーグルで検索しても何もヒットしないのに、米国のグーグルで検索するとヒットすることを発見しました。この問題は米国務省の関心を引きました。
グローバル・オンライン自由法案の当事者 蔣品超氏:「天安門事件で投獄された時、私は文章を綴りました。ただ世界に私達がかつて受けた虐待の真相を知ってほしいだけなのに、中国政府はそれを許さず、グーグルも中国政府に協力したのです。この時感じた外部からの支持を得られない孤立無援の苦痛を、今思い出しても悲しい気持ちになります。弱者にとって最低限保障されるべき公平さを得られなかったのです。」
グーグルは2006年に正式に中国市場に参入した後、検閲範囲を全面的に拡大したため、米国の議員や国際人権組織、国外メディアから非難されました。
しかし中国市場におけるグーグルのシェアは36%しかなく、60%を占める中国政府傘下の百度には遠く及びません。グーグルは結局、中国政府肝煎りのハッカー攻撃を受け、中国市場から撤退しました。
市場的には現在のところFacebookは中国の微信(ウェイシン)や微博(ウェイボー)よりも、情報の自由度や海外の広い人脈などの点で優位だと考えられています。
もしもFacebookが中国政府に協力して不都合な情報などを排除しようとするなら、海外ユーザーのアカウントからも隔絶しなければ情報の流通を阻止することはできません。しかしそんなことをすれば同社の優位性は失われ、飽和状態にある中国のソーシャルネットワーク業界で勝ち残ることは難しくなります。
Facebookは現時点では中国市場への参入に関して決定していないと表明していますが、この開発中と伝えられる検閲ツールを巡って同社内部で議論となっており、すでに数人の社員が異議を唱えた後に辞職しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com.tw/b5/20161124/video/184731.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/根本 映像編集/李)