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米専門家:中国のネット規制をWTOに告訴するべき【禁聞】

2017年02月07日

【新唐人2017年2月7日】

中国政府がネット規制を行っていることをめぐり、アメリカの国際貿易問題の専門家、バーフィールド氏は、米政府は中国のファイヤーウォールを世界貿易機関(WTO)に告訴するべきだとの提言を盛り込んだ報告書を発表しました。新唐人テレビはバーフィールド氏を取材しました。

 

アメリカの保守派シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)研究員のクロード・バーフィールド氏は、アメリカ合衆国通商代表部の顧問を務めた人物で、WTOのルールを研究してきました。

 

バーフィールド氏は報告書の中で、中国政府の官員はネット規制について非難を受けるたびにWTOの免責条項を盾に言い逃れをしていますが、中国が実施するネット検閲はWTOの免責事項が適用される範囲を超えていると指摘しています。

 

バーフィールド氏によれば、WTOは加盟国に対し、自由な貿易と投資を行うよう求めているものの、公共の道徳や秩序を守るためには例外も認めていると言います。しかし、中国が行っている全面的なネット規制は、WTOが許容する範囲を超えています。

 

アメリカAEI研究員 クロード・バーフィールド氏:「これまでの裁判ケースを見るに、WTOは、『ニューヨークタイムズ』の気に入らない記事を削除することはできても、WTOのルールに則れば、同紙そのものをネットから削除することはできないと考えています。」

 

WTOの「サービスの貿易に関する一般協定」第14条は「社会のある基本的利益が本当かつ著しい威嚇を受けた場合に限って、公共秩序の例外条項を引用することができる」と定めています。

 

中国の一党独裁は社会にとっての基本利益であるとは言い難いと、ブルックリン法科大学院教授のデレック・バンバウアー氏は指摘しています。

 

昨年の3月、アメリカ合衆国通商代表部は初めて中国のネット規制を貿易障壁のリストに載せました。3月31日に発表された「貿易評価に関する報告」で、過去10年の間、中国のネット規制が外国のプロバイダー業者に対して多大な負担を与え、サイトやユーザーに損害を与えてきたと指摘しました。

 

バーフィールド氏は報告書で、過去1年に「サイト封鎖の状況はさらにひどくなっている」として、世界で最も人気のある25個のサイトのうち、グーグル、フェイスブック、ツイッター、ユーチューブなど8個が中国では封鎖されていると指摘しています。

 

報告書は、サイト封鎖は手当たり次第行われているとも指摘しています。例えば、アメリカの大手インテリアサイトは無害であるにも拘らず封鎖されています。こうした行為は外国企業の中国国内におけるビジネス行為を阻害するものです。

 

トランプ米大統領は中国の不公平な貿易競争について強硬な立場を取ると明言し、批判的な姿勢を示しています。バーフィールド氏の提言は大統領の主張にも合うものです。

 

クロード・バーフィールド氏:「中国とアメリカはWTOの枠組みで互いに訴訟を行ってきました。(中国のネット封鎖も)訴訟は合理的かつ合法的な外交手段です。」

 

ですが、トランプ米大統領がバーフィールド氏の提言を採用するかは分かりません。バーフィールド氏は、中国に対して米国が激しい措置を採ることは望まないと述べた上で、中国がネットやその他の市場を規制し封鎖する政策を取っているために、米国は強硬手段を取らざるを得なくなっていると指摘します。

 

クロード・バーフィールド氏:「我々はすでに追い詰められている。アメリカとほかの国々が訴訟を試してみることは重要だ。」

 

2010年5月、EU委員会副主席のニーリー・クロエス氏も、中国のネット検閲制度は貿易障壁であり、WTOに対処を委ねるべきだと述べています。

 

2011年、米国はWTOを通じて、中国国内ではどのような法律によって封鎖されない商用サイトを決めているのか、中国に対して正式に質問を行いました。

 

アメリカの大手ネット会社と貿易団体は、長期にわたって米国政府に対して、中国のネット検閲制度を貿易問題として解決するよう求めてきました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。           

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/02/02/a1309687.html(中国語)

(翻訳/白白 映像編集/李)

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