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国民の不満噴出 全人代で李首相も認める

2017年03月08日
国民の不満噴出 全人代で李首相も認める

【新唐人2017年3月8日】

中国の全国人民代表大会(全人代)第5回会議が5日、北京で開幕した。会議中、李克強首相は貧困に起因する諸問題に対して国民の不満が極度に高まっており、政府は緩和政策を取る必要があることを認めた。

 

李首相は政府工作報告で、貧富の差がもたらすさまざまな社会的矛盾が国民の不満の原因となっていると指摘した。年収が3000人民元(450ドル)以下の人口は4335万人で、2020年までに極度の貧困を解消することが重要課題だ。

 

13回目となる5年計画(2016~2020年)では、山間部に居住する1000万人の貧民を移転させる計画で、2017年は340万人の移転を目標としている。政府は長期に亘って強制移転を行ってきたが、移転先でさまざまな問題が発生しており、政府にとって頭の痛い問題である。

 

たとえば四川省達州市の代表は今回開幕した全人代と政治協商会議の両会で、同市に移転してきた山間部の住民の住宅の建て方や生活などの習慣が元々居住している住民と大きく異なるため、さまざまな軋轢が生じていると訴えた。現地では大量の移転者を受け入れる態勢が整っておらず、治安も悪化しているという。

 

こうした国民の不満感情について、政府は個別の対策を取らずに十把一絡げにしていると指摘する報道もある。国民は、中国共産党政権という政治制度が役人の腐敗や社会資源の分配の不平等をもたらし、盲目的な経済発展によって環境汚染が発生し、その後の経済停滞が大規模な失業問題をもたらしたと考えている。

 

英紙『インデペンデント』は、「中国国民の不満を解消することが国家指導部にとって最大の問題となっている」と指摘している。

 

ネットでは、極貧層は不満を訴える術を知らないと指摘した上で、「息ができない。喉が痛くて咳が止まらず胸が苦しい」という訴えこそが国民最大の不満であり、政府が問題を隠蔽していることに不満を感じていると指摘する声も上がっている。

 

また、国民1人当たり450ドルの手当てを配付したとしても195億ドルにしかならないが、北京オリンピックや万博、冬季オリンピック、さらにはフィリピン支援にいったいいくらの大金をはたいたのか、と指摘するコメントもある。党や政府の各種機関に毎年支出している経費は言わずもがなである。

 

中国にとって初めての開催となった北京オリンピックの予算は当初の300億元から2008年3月には4000億元、当時のレートで600億ドルに膨れ上がった。

 

ネットでは「国民の不満が高い問題は何かを知らないほど政府もバカじゃない」と揶揄する声もみられる。

 

新唐人テレビがお伝えしました。                                                                              

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2017/03/06/a1314583.html(中国語)

(翻訳/白白)

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