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トランプと習近平双方に実りのあった米中首脳会談

2017年04月11日

【新唐人2017年4月11日】

トランプ米大統領と習近平中国国家主席は4月6日と7日の両日、フロリダ州のトランプの別邸マール・ア・ラーゴで会談を行いました。さまざまな報道が出ていますが、今回の会談を総合的に分析すると、トランプ、習近平双方ともに成果があったと言えるでしょう。

 

トランプは会談について早速ツイッターで、「(習近平と)友情を結んだ」「何も成果はない。まったくない」と発信しています。この発言を受けて、アメリカ側に成果はなかったとの報道が多く出ていますが、ビジネスマンのトランプが何も成果を得ていないわけがありません。習近平にとって最も必要な成果はトランプとの「友情」を得ることであり、トランプは「友情」を贈ったのです。

 

米国とトランプにとって米中関係で最も関心のある問題は貿易、経済、北朝鮮、そして人権問題です。しかしこうした実質的な問題は首脳会談ではなく、大臣が話し合うものです。人権問題について言及があったかは分かりませんが、そのほかの3つの問題について米国側は大きな成果を得たと見られます。

 

貿易と経済は同一のものであり、アメリカの対中貿易赤字は3400億ドルにも上ります。大統領に就任したトランプは雇用を米国に取り戻すとの公約を実現しなければなりません。BBCの報道によると、中国企業は米国に70万人の雇用を提供する投資計画を準備しており、この数字は安倍首相が訪米時に約束した数字と同額です。米中両国は米国の対中貿易赤字を削減するための「100日計画」を開始し、新しい貿易関係を築く第一歩を踏み出しました。これがトランプの成果です。

 

北朝鮮問題については、日米首脳会談の後、米海軍のカール・ビンソン空母打撃群が朝鮮半島へ向かって移動を開始しました。安倍首相はトランプ大統領と電話会談を行い、「トランプ大統領が正に同盟国あるいは世界の平和と安全のために強いコミットメントをしていることに対して高く評価いたしました。また北朝鮮については、中国の対応を大変注目をしている」と述べました。空母打撃群の移動は、アメリカが北朝鮮に対して武力による威嚇を行うことに、習近平が反対していないこと、北朝鮮への武力行使がすでに選択肢の一つとなったことを示します。瀋陽軍区の病院と部隊がすでに鴨緑江に向かい、北朝鮮からの難民流入に備えているとも言われています。

 

トランプが得た成果はかなり多いであろうと考えられます。習近平にとって最大の問題は政権の立て直しであり、米国と良好な外交関係を築くことが必須です。江沢民が国家主席を辞任した後も、外交権力を握っているのはなぜでしょうか。それは江沢民がブッシュ大統領のテキサス州の農場でバーベキューをしたからです。今回フロリダへ行った習近平は、江沢民派に大きな顔ができるというわけです。

 

政権の立て直しに関して、「千年の大計」と言われる雄安新区建設計画について触れましょう。千年と一口に言いますが、一つの政権にとってはとてつもなく長い時間です。私のつたない歴史に関する知識から見ても、中国に千年続いた王朝は未だ存在しません。最も長い周王朝でも800年でした。統一国家として最も長寿だったのは東ローマ帝国―ビザンツ帝国でしょう。かの国が千年も続いたのは、その初代皇帝コンスタンティヌスが313年に「ミラノ勅令」を宣布し、数百年に及んだキリスト教への迫害を終わらせたからです。この功績が東ローマ帝国に千年もの安泰をもたらしたのです。なぜ東ローマ帝国はまったく新しい帝国となったのでしょうか。それはキリスト教を文化の基盤とした国家を作ったからです。今、習近平にも同様のチャンスがめぐってきています。中国共産党は法輪功を18年に亘って弾圧してきました。弾圧を止めて中国共産党を解体し、中華伝統文化を基盤とした新しい国家を作ること―これこそが「千年の大計」ではないでしょうか。

 

新唐人テレビがお伝えしました。              

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/04/10/a1319650.html(中国語)

(翻訳/白白 映像編集/李)

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