【新唐人2017年4月24日】
中国共産党中央規律委員会は、全国の規律検査監察機関が今年第一期に処分を行ったのは約8万5千人に達し、そのうち14人が省部級の幹部であったと発表しました。過去3年間に同機関が起訴したケースは101万8千件、党や政府の規約に違反したとして処分された者は101万人に上っています。ですが、実際にはもっと多いだろうと指摘する声もあります。
中国共産党中央規律委員会のサイトは4月18日、今年度の第一季に処分を受けた者は8万5千人に達し、そのうち14人が省部級の役人、400人以上が庁局級の役人であったと発表しました。処分された者の名前は公表されていません。
『北京の春』名誉編集長 胡平氏:「この数字は驚くに値するものではなく、実際にはもっと多いということは誰もが知っています。政府内の腐敗はそれほどまで普遍的な問題であるといえます。政府の一員であれば腐敗を免れることはできません。腐敗はすでに常態化しており、このことを政府は国民に知られたくないのです。」
民間団体「中国人権観察」事務局長の徐秦(じょしん)氏は『フリーアジア』に対し、法を犯した者や処分された者が何人いるかには関心はありません。「我々が関心を持っているのは彼らがどんな罪を犯したのか、それによって人民にどのような損害を与えたのかです。このことを人民に公表してこそ人民のための腐敗撲滅なのです。そうでなければ、当局がどれほど驚くべき数字を公表しようと我々人民や国家とは何の関係もないことです。単に内部における闘争です。」
在米時事評論家 藍述氏:「中国共産党という体制が行っている腐敗撲滅とは、非公開のものです。なぜなら、中国共産党内部では腐敗が蔓延しており、もぐら叩きのように後から後から出てきますし、捜査から裁判までに1年はかかります。」
在米時事評論家の藍述(らんじゅつ)氏は、「西側諸国では、汚職事件はたいていまずメディアが取材と証拠を把握した後に報道し、それから政府が法律手順に基づいて裁判を公開します。裁判を公開するのは公衆の監督という制度によるものです。しかし中国では共産党内部で処罰対象を決定した後に裁判所へ送検されます。」と述べています。
在米時事評論家 藍述氏:「誰を送検するか送検しないかも、共産党内部で決めます。それは腐敗を処分する目的が共産党の統治を守るためだからであり、中央規律委員会はこれらの送検の内容を外には漏らしません。国民に多くのことを知らせないようにしています。もし国民に知られたら、腐敗を取り締まる共産党のイメージは崩れ、逆に共産党にどれほど腐敗が蔓延しているかばれてしまうからです。」
『北京の春』名誉編集長 胡平氏:「これまでに公にされた腐敗の例は非常に少ないものです。腐敗している役人は一般庶民にとってかつての同級生であったり、隣人であったりと、まったく知らない人間ではありません。一見悪人には見えない彼らがどうしてこのような犯罪を犯してしまうのか。この原因をよく探るべきです。」
4月17日、中央規律委員会は、中央巡視組の副部長級だった巡視専門員、張化為(ちょうかい)が「規律に著しく違反した罪」で捜査を受けていると発表しました。張化為はこれまでに逮捕された規律検査役人の中で、最も位が高い役人の一人であり、中央巡視組長では初めて逮捕された人物です。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/04/20/a1321151.html(中国語)
(翻訳/白白 映像編集/李)