【新唐人2017年9月1日】
中国当局は大手Q&Aサイト「知乎(ちこ)」や高等教育機関、民間企業、外国企業に、共産党支部を設立するよう求めています。あらゆる面で管理統制を強化しようとの中国当局の焦りの表れと、評論家は指摘しています。
6月末に中国最大のライブ動画発信サイト「闘魚(とうぎょ)」で党支部が設立されたのに続き、8月22日には「知乎」でも党支部が設立され、第一回党員大会が行われました。中国メディア「澎湃(ぼうはい)」の報道によると、中国共産党中央組織部、統一戦線部、ネット情報弁公室、共青団中央、北京市委員会宣伝部などの指導者が出席したといいます。
「知乎」は2011年1月26日に創設し、2017年2月までにユーザー登録者は6900万人に上り、1日のアクティブユーザーは2000万人に達します。一人につき一日40分アクセスしており、一カ月のページビュー数は90億以上に上っています。
ネットサイトのほかにも、教育界にまで党支部設立の風潮が広まっています。8月23日、教育部は高等教育機関の教師から成る党支部の設立を強化するよう求める文書を発表し、党支部を党の路線や方針を高等教育機関に根付かせる「戦闘拠点」とすることを宣言しました。
当局の魔の手は中国に駐在する外国企業にも伸びています。8月24日、ロイター通信は情報筋の話として、12社以上の中国駐在外国企業のトップが先月末に北京で顔を合わせ、中国当局が外国企業の運営への干渉を強めていることについて、憂慮したと伝えました。
会社幹部がロイター通信に語ったところによると、何社かは、企業管理部門における党員の常駐、党組織の管理費を会社の予算に組み入れること、党書記を役員会代表者にすることなど、中国国営企業との合弁約款を変更するよう当局に求められたといいます。当局が企業の経営や投資に関して最終決定権を得ようとしているようだとして、この幹部の会社はこれまでこうした要求を拒否してきたと述べています。
映画プロデューサー 朱日坤氏:「社会に存在するあらゆる団体に党の組織を設立するよう強制することは、基本的な社会の原則に反するものであり、誰も受け入れません。」
ロイター通信は、中国国営メディアが党支部が企業内部に長期間存在してきたことは事実だとし、国内の186万社の民間企業のうちの70%近くが社内に党組織を設立していることを明らかにしたと、報じました。
今年に入って、江蘇州徐州市睢寧県(こうそしゅうじょしゅうしすいねいけん)の46社の民間企業で党支部が創設されています。
映画プロデューサー 朱日坤氏:「この管理統制システムはあらゆる場に浸透していっています。共産党は自分たちの管理統制が行き届かない死角があり、自分たちにとって脅威となっていると考えたのでしょう。だから、すべての死角をなくすために、外国企業や民間企業など、党の統制が完全には行き届いていなかった所での統制を強化してゆくでしょう。」
中国当局は党組織の建設(党建)の重要性を何度も強調してきました。昨年10月には、中国の国有企業内部で党建の風潮が弱まっており、効力が弱まっていると指摘し、今年5月と6月に党メディアが同様の主張を報じました。
「フィナンシャル・タイムズ」8月16日付は、中国国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の関係者の話として、100社の国営の大企業が社の規約を見直し、党組織建設の重要性について強調したと報じました。国資委傘下の74社の社長が社内の党委員に就任したといいます。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/08/28/a1339827.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李)