【新唐人2017年11月11日】
中国政府は文化大革命時代のようなプロパガンダ教育を行っています。小中学生向けの2017年の国家安全教育アニメーションは「国家の安全を守り、まわりにスパイがいないか警戒し、家族の言動に注意し、公安に自首を勧めよう」と、家族までも密告するよう奨励しています。まるで文革時代に戻ったようだと批判の声が上がっています。
「陽陽さんが演説する番です。」「私は最近、新しい言葉を学びました。前は知らなかったけれど、最近お父さんが経験したある出来事が、国家の安全とは何かを教えてくれました。」
これは中国政府がこの度発表した「全国小中学生2017年国家安全教育アニメーション」で、「国家の安全を守り、まわりにスパイがいないか警戒し、家族の言動に注意し、公安に自首を勧めよう」と呼びかけます。
「国を信じて、国家安全機関に正直に通報しよう。今すぐ正直にスパイ行為を通報すれば、功績と寛大な処置を得ることができる。」
アニメーションに出てくる父親は、日ごろからインターネットに文章や写真を投稿していましたが、これが国家機密の漏洩と見なされたのです。
フリージャーナリスト 劉逸明氏:「いったい何が国家機密に当たるのか、中国には明確な基準がないので、当局はこの罪名でもって、メディア従事者など意見を述べる勇気のある人を規制しています。」
フリージャーナリストの劉逸明(りゅう いつめい)氏は、こうした教育は、相互に密告し合い、疑い合う問題を孕んでおり、子供の成長に良くない影響を及ぼすと考えています。
フリージャーナリスト 劉逸明氏:「子供は国家機密のことなどほとんど知りませんし、それを判断する能力もありません。こうした教育アニメーションは、子供に家族を密告するよう奨励するもので、倫理に悖るものです。夫婦や親子も密告し合うのは文革時代への逆戻りです。」
このアニメーションは文革時代に流行した、少女が祖父を密告する漫画を連想させます。
中国の元歴史教授 劉因全氏:「このアニメーションは文革を思い出させます。当時毛沢東は階級闘争によって青少年に悪い影響を与えました。若者に親や家族を密告し、批判するよう強いて、中国社会から一切の道徳をなくしてしまったのです。親は親でなく、子は子ではない社会になりました。その禍根は今にも続いており、失われた道徳は取り戻せません。そして今またもや文革のようなことをやっているのです。」
劉因全氏:「紅衛兵を養成しようとしているのです。毛沢東の文革時代、紅衛兵は青少年を煽動して、毛沢東の階級闘争を刷り込み、毛沢東の独裁政権のため、毛沢東個人の目的のために働かせたのです。」
中国の元歴史教授の劉因全(りゅう いんぜん)氏は、中国政府は真実を知らない子供たちを煽動し、ファシズム政権のために働かせようとしていることは歴史的な後退であると考えています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/11/08/a1349932.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/Ann)