【新唐人2017年12月26日】
12月18日から20日にかけて中国北京市で開催された中央経済工作会議で、今後3年間、金融リスクの防止を重点に置くことを確認しました。
中国中央テレビは、「中央経済工作会議 連鎖的な金融リスク発生を防止する最低ラインを守る」と題して報じました。
閉幕した翌日の午前、周小川中央銀行総裁は党委員拡大会議を招集し、連鎖的な金融リスク発生を防止する最低ラインを守ると強調しました。
金融アナリスト 任中道氏:「ここ2年ほどずっと言われてきたことであり、かなり差し迫った状況のようです。中国の金融システムにはすでにリスクが存在するということで、これまではリスクを防止するとしてきたのが、今では解けさせるとしており、このことからも、非常に差し迫っていることが分かります。」
国際通貨基金(IMF)は今年、再三にわたり中国の債権過多が金融リスクをもたらすと警告してきました。
中国銀行業監督管理委員会の郭樹清主席は先の党大会期間中、シャドーバンク、不動産バブル、地方政府債権などの金融リスクが突出していると指摘しました。
金融アナリスト 任中道氏:「中国の金融リスクの特色はすべてのリスクが絡み合っていることで、債権を株式譲渡として取引し、証券会社はこれをまた蓄財投資商品として国民に販売しています。こうしてリスクが転嫁され、最後には国民に火の粉がふりかかる仕組みです。」
党大会期間中、周小川も金融リスクの発生によって市場で深刻な連鎖反応が起こり、経済や雇用にも大きな打撃を与える可能性があると警告しています。
党大会で打ち出された先進的な経済システムの構築という目標では、連鎖的な金融リスクの発生を食い止めることを目標の一つに掲げられました。
金融アナリスト 任中道氏:「連鎖的な金融リスクとは大きな範囲で起こるリスクのことで、金融システムの運営能力を著しく低下させ、国民全体の経済、社会福祉に影響を及ぼすものです。社会の安定が乱れることは中国共産党にとって最も危惧されることです。」
今年4月、中国政府は金融の安全を守ることは経済と社会の発展に関連する全ての部署が戦略的、根本的に対処すべきことと述べ、金融の安全を国家の安全にまで引き上げました。
浙江大学商学研究院院長 李志文氏:「最大の連鎖的なリスクとは共産党リスクを指しています。この連鎖的なリスクが一たび発生すれば、なかなか止まることは難しい。これを当局は一番憂慮しているのですが、口には出せないので、国民の分からない言葉で愚弄しているのです。」
「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、中国は債権過多の上に投資計画にも将来性がなく、2018年にリスクが発生する可能性があるとして、警告すべき国だと報じました。
金融アナリストの任中道氏は、アメリカの減税政策が中国の連鎖的なリスクにとって打撃になると中国は心配していると指摘しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/12/25/a1356377.html(中国語)
(翻訳/白白 映像編集/李)