【新唐人2010年3月28日付ニュース】現在深刻な干ばつに見舞われている中国南西部。少なくとも2000万人が水不足に直面し、農作物の被害は住民の生活を直撃します。地元の主な水力発電所も発電量が3割も減りました。
雲南省東部の羅平(らへい)県・牛街(ぎゅうがい)河に位置する水力発電所の貯水池(ちょすいち)には、去年の秋から雨が降らず、今年2月には底さえむき出しになりました。
この発電所の陳席村(ちん せきそん)・所長は…
「正常な水位なら、ここの水位は8メートルに達します。でも今、水は一滴もありません。これが続けば、年間の被害額は300万元になります」
報道によると、雲南省に電力を供給していた発電所の発電量は3割減りました。発電所の従業員は、この干ばつが続けば仕事を失うのではないか、と案じています。
去年の秋に始まった干ばつで、少なくとも住民2000万人、家畜1200万頭が水不足に苦しんでいます。
被害が最も深刻なのは、雲南省東部の羅平(らへい)県一帯です。ここのミャオ族(苗族)族の農民は、水汲みのため谷を降りますが、帰りの道だけで4時間もかかります。
干ばつは作物にも大きな打撃を与えました。働き盛りの3分の1は出稼ぎを余儀なくされ、村には年寄りや子供・女性しかいません。この地区の半数以上に当たる30万の住民は、アブラナで生計を立てています。しかし多くの地区で発育不足が目立ち、アブラナの収穫量は平年(へいねん)の半分にもなりません。今年の収穫量は、去年の春の3分の1ではないか、と地元政府は見ています。
村民 陳小曼
「我が家のアブラナも育ちが悪く、影響は深刻です。収入もなく、野草を食べるしかありません。雨が降らないと、私たちも途方に暮れます」
このほか干ばつで、穀物(こくもつ)や食用油の価格も急激に上がりました。