【新唐人2011年10月12日付ニュース】アメリカ・ウォール街でのデモも、発生からすでに2週間余り。「ウォール街を占拠せよ」とのスローガンで、急速に広がっています。中国の英字新聞「チャイナデイリー」は、抗議活動を大々的に報じているほか、「アメリカメディアはこの関連ニュースをシャットアウトしている」と断定。これに対し、中国当局はこのデモにほくそ笑んでいるとの見方があります。
9月17日に発生した抗議活動。10月5日には、労働組合なども抗議に参加。すでに、ロサンゼルスやサンフランシスコ、シアトルにまで飛び火しています。
これについて9月30日、中国の英字新聞、チャイナデイリーは「ウォール街での抗議を伝えないアメリカメディアの恥辱」と題する記事を報道。アメリカの有名テレビ局や大手の新聞社は、当日の夜の番組や翌日の新聞でウォール街での抗議活動を報道していないと指摘。記事の作成者、陳衛華氏は、チャイナデイリーのニューヨーク駐在の記者で、アメリカ版の副編集長です。
陳氏は記事で、アメリカメディアの報道は非常に限られていると断言。「警察が700人近くを逮捕し、コショウを振りまいてまでデモ参加者を追い払ったことなど、アメリカのメディアは報道しなかった」と述べています。
NYタイムズ北京支局・元研究員 趙岩さん:「陳氏の指摘には賛同できません。多くの米サイトでこのニュースを見ました。中国語メディアも報道しています」
ブロガーの楊恒均さんも、これに反論。「これまで2週間、抗議のニュースを伝えなかったアメリカメディアを名指ししてほしい。自分たちを養っている納税者を騙すとは!この種の事件が中国で起きても、5000もの中国メディアは、どこも沈黙するばかり。これこそ恥だ」と怒りを隠せません。
NYタイムズ北京支局・元研究員 趙岩さん:「中国メディアはすべて党宣伝部の指導を受けます。トップニュースは当日の事件ではなく、党のイメージアップの宣伝ばかりです。中国大陸の新聞は宣伝ばかりでニュースではありません」
これに対し、ボイス・オブ・アメリカは詳細な報道を行っていると表明。中国語部門のラジオ、テレビ、ニュースサイトなど、関連ニュースは数10本に上るそうです。10月5日には「ウォール街のデモ、激しさを増す」というタイトルで報道しました。
このほかグーグルに、「ウォール街を占拠せよ」と入力すると、瞬く間に3億余りの検索結果が出てきました。
中国の検索サイト「百度(バイドゥ)」に「ウォール街抗議」を入力しても、やはり百万余りの検索結果が出てきましたが、ほとんどが大陸メディアの報道でした。
イギリスのフィナンシャルタイムズは10月4日、「ウォール街革命を喜ぶ中国」とのタイトルで、「少なくとも中国の新聞社一社は、民主的抗議と大規模な座り込みを強く支持した」と皮肉りました。
NYタイムズ北京支局・元研究員 趙岩さん:「イデオロギーから言って、中国はまだ冷戦的考えを抱いています。相手の不幸を喜びます。相手国に問題が起きればうれしいのです。普遍的価値観で問題に関心を持つのではなく、善意で意見を言うのでもなく、他人の不幸を喜ぶのです」
中国当局による人民元操作を考慮したといわれるアメリカの「通貨為替監督改革法案」。アメリカの上院財政委員会は、20対1で可決し、上院本会議に法案を送りました。中国の国営テレビはこの採択の前、ウォール街の抗議をトップで報道。これを台湾メディアは、「先手を打った」と表現しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
-【禁闻】华尔街闹“革命”-中共很高兴?.html