【新唐人日本2011年11月1日付ニュース】最近、中国のネット上には2歳のいとこを抱っこしながら授業を聞く少女の写真が掲載され、人々の涙を誘いました。海外メディアも取り上げています。中国では戸籍制度の制限で、都市部で働く農民工の子供たちは中学以上は通えません。中国の戸籍制度の弊害がもたらした社会問題の深刻さが垣間見えます。
この写真は今年7月29日、湖南省の鳳凰県のある小学校で撮影。10歳の龍張歓ちゃんが熟睡している2歳のいとこを抱いて授業を聞いています。二人の姿と表情は8万人のネットユーザーの心に触れました。
撮影者によると、二人の祖父母は農作業のため、子守ができないそうです。4人の子供はいずれも出稼ぎに出ているため、8人の孫が祖父母のもとに残されましたが、面倒は見きれません。張歓ちゃんのようなケースは少なくないそうです。
中国の社会問題になっている農村部の留守児童問題。戸籍制度が一つの原因だと言われています。一部の都市には農民工子弟学校がありますが、小学校しかありません。
広州中山大学 艾暁明教授:「中学 高校の場所で将来大学受験の場所が決まり、大学受験には戸籍制限があります。都市と農村の教育レベルにも開きが大きく、都会で進学する場合費用は非常に高額です。このような制限の数々および流動人口の多さ、都市部の労働力への需要によって、開きは非常に大きいです。つまり社会保障の政策が違うのです」
一方、都市部の農民工子弟学校は教育システムの編成外のため、地方当局による取締りをしばしば受けます。今年8月、北京海澱区では3万人の農民工の子供たちが勉強の場を奪われました。
また、一部の都市、例えば広州市では今年、農民工子弟の義務教育政策が出されましたが、実施にはかなりの難度があるそうです。
中国の留守児童はおよそ6000万人と言われています。両親の愛情にも恵まれず、身の安全、心身の健康、教育など、様々な問題に直面しています。
新唐人テレビがお伝えしました。